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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 米国科学振興協会(AAAS)
- 元記事公開日:
- 2018/04/30
- 抄訳記事公開日:
- 2018/06/11
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主要科学者らがEPA提唱の「透明性」規則を批判
Scientific Leaders Speak Out on EPA’s Proposed ‘Transparency’ Rule
- 本文:
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4月30日付の米国科学振興協会(AAAS)による標記発表の概要は以下のとおりである。
主要ピアレビュー科学誌の編集者らは、環境保護庁(EPA)が4月24日に発表した規則案に対して共同声明を発表した。この規則案は、もし制定されると、EPA政策立案者の規制案策定に資する科学研究を制限することになる。
上記共同声明は、提唱された規則が科学の進歩に及ぼす影響について懸念を表明した4月20日付のAAASの声明に続くものである。AAASのラッシュ・ホルトCEOは「この提案は正当かつ関連性のある科学的証拠を規則策定プロセスから排除しようという試みに思える」と述べている。
この規則では、(公開されていないか、その結果や方法を再現できない方式で公開された)基本的データに基づく科学研究をEPAが活用することを遮断することになる。この基準によると、機密保持を約束した被験者からの情報を含む疫学的データに基づいた複数の信頼性の高い科学的調査や、独占所有権と見なされる基本的データに基づいた民間部門の研究が除外される可能性がある。
EPAはまた、規則提唱の発表に当たり、この規則が主要3科学誌(Science、Nature、Proceedings of the National Academy of Sciences)の「データ・アクセス要件」および政策機関2機関の提言とも一致していると述べているが、科学誌編集者らはその主張は不完全なものとして提示している。
これに関連して標記共同声明で科学誌編集者らは、「データ共有は発表された科学的成果の堅牢性に資する機能」であり、最近では多くのピアレビュー科学誌が「透明性・公開性推進基準」に従ったデータ共有方針を採用している、と述べている。しかしながら「科学的証拠を制限することは科学的証拠に基づく政策の強化にはならず、むしろより厳密な特性を含むピアレビューを通して厳しく吟味された一連の関連科学が、大勢の意思決定に活用されることがより重要である」とも述べている。単に透明性の基準を厳格に満たしていないという理由だけで関連する調査研究を除外することは、意思決定プロセスに逆の効果をもたらすことになる。
2015年にScience誌に発表された基準は、EPAが提唱した規則とは異なり、分野をまたがる科学研究の現実、およびデータ・アクセスに関して多様なレベルの厳格さを許容する必要性を認識している。すべてのケースですべてのデータが完全共有できるわけではなく、個人を特定するデータセットなど例外的環境では、万人にデータを公開して共有することはできない。科学査読者らは通常は非公開の重要データに部外秘アクセスできることを上記編集者らは指摘している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]