[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
原子力・代替エネルギー庁(CEA)
元記事公開日:
2018/05/24
抄訳記事公開日:
2018/08/02

福島地域の土壌や河川におけるプルトニウム濃度の空間分布と時間的変動

Distribution spatiale et évolution temporelle des concentrations de plutonium dans les sols et les rivières de la région de Fukushima

本文:

5月24日付原子力・代替エネルギー庁(CEA)の標記発表の概要は以下のとおり。

気候・環境科学研究室(LSCE – CEA/CNRS/UVSQ)の研究者らは、ブリュイエール・ル・シャテルのCEAおよび筑波大学(日本)と協力して、福島地域の土壌におけるプルトニウム堆積物の空間分布は、2011年の事故で放出された放射性セシウムの分布に概ね従うことを明らかにした。さらに、長年にわたる河川堆積物の分析では、2011年から2014年の間にプルトニウム濃度が半減していることを明らかにした。これらの結果は、2018年5月4日付の”Environnemental Pollution”のオンライン版に掲載されている。

最先端の機器や方法を駆使して土壌中の微弱なプルトニウム濃度の測定を行った結果である。また日本を頻繁に襲う強力な台風によってこの地域の土壌が侵食されて、福島第一原発事故で放出されたプルトニウムは大部分が河川を通じて太平洋に流出している。これはプルトニウムが土壌表面に集中していたためである。一方、1960年代の熱核実験による微量のプルトニウムは、過去数十年の間の農耕によって耕作地全体で均質化されてきた。

[DW編集局+JSTパリ事務所]