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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 米国科学振興協会(AAAS)
- 元記事公開日:
- 2018/07/31
- 抄訳記事公開日:
- 2018/09/11
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トランプ大統領がドログマイヤー氏をOSTP局長に指名
Trump Announces Choice for Director of White House Science Office
- 本文:
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7月31日付の米国科学振興協会(AAAS)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。
ホワイトハウスは、トランプ大統領が気象学者ケルビン・K・ドログマイヤー(Kelvin K. Droegemeier)氏をホワイトハウスの科学技術政策局(OSTP)の局長に指名するとの声明を発表した。この展開にAAASは強い支持を表明した。
AAASのホルトCEOは今回の人選を称賛するとともに、ドログマイヤー氏が科学のために幅広く取り組んできたことや公務に貢献してきたことを指摘した。その貢献の中には、2期にわたって大統領から国家科学審議会(NSB)のメンバーに指名され、直近では副議長を務めたことが含まれる。「ブッシュ・オバマ両政権を通してNSBに貢献するとともに、オクラホマ州知事の科学技術評議会にも貢献した実績はドログマイヤー氏の党派を超えて、政府内の多くの部局にまたがる仕事を進める能力を証明するものであり、彼の経験は大統領と国家に優れた貢献をするであろう。」とホルトCEOは声明の中で述べている。
この1年半以上の間、AAASは大統領に対し、政策上の解決策の策定に際して科学的知識が影響を与え、役立つことを確保するため、ホワイトハウス科学顧問またはOSTP局長を指名することを繰り返し促してきた。
今回OSTP局長を指名することで、大統領はホワイトハウス科学顧問の役職を更改しないであろう。その役職はオバマ大統領が設けたもので、政策立案における科学の役割を引き上げ、指導的な科学者が大統領に対し直接報告できるラインを確保することを目的としている。
異常気象の研究者であるドログマイヤー氏は、オクラホマ大学において複数の科学分野の指導的な役職を歴任した。最も新しい役職は研究担当副学長であった。彼は国立科学財団(NSF)のセンターにおいても、大気計測共同センターと嵐を解析・予測するNSF科学技術センターの共同設立者兼所長を務めるなど、多くの指導的役職を歴任した。
彼は学問や研究の実績に加えて、スーパーコンピューターセンター、連邦政府の科学予算、ハリケーンの研究、米国の競争力向上のための研究開発の活用といったテーマに関して下院と上院のパネルで証言したこともある。
2014年に、ドログマイヤー氏は科学技術に対する貢献、科学における指導力、多分野にまたがる卓越した実績を認められ、AAASフェローの称号を贈られている。彼は大気科学の分野でイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の博士号と修士号を保有している。またオクラホマ大学から気象学の学士号を得ている。
OSTP局長の職は上院の承認を必要とする。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]