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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2018/08/27
- 抄訳記事公開日:
- 2018/10/04
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Fontane調査報告書:遠隔医療が心臓病患者の生命を救う
- 本文:
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このほど遠隔医療に関するベルリン医学総合大学病院(シャリテ)の遠隔医療に関する調査報告書(Fontane-Study)が発表され、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
シャリテ大学病院(シャリテ)のFontane調査結果によると、遠隔診療で心臓病患者の生命を延長できることが初めて証明された。加えて遠隔医療は地方だけでなく都市部の患者にも平等に適していることが明らかになった。1,500人以上の患者が参加した5年間におよぶ調査は各種パートナー機関および二つの大きな健康保険会社との連携により実施されたもので、BMBFはこのプロジェクトを1,020万ユーロで助成した。
ドイツでは約180万人が慢性的な心不全を患い、毎年約30万人の新たな患者が生まれている。過去10年の入院理由の最多項目が心不全であった。研究プロジェクト「北ブランデンブルク未来の健康地域―Fontane」の枠組の中で、シャリテ大学病院の心臓血管遠隔医療センターによってこの心臓疾患を持つ患者1,500人の調査がなされた。半数が遠隔治療を受け、もう半数は旧来の通院治療などを行った。居住地の医師による診療は全国で113の心臓病を専門とした施設および87のホームドクターが行った。患者をできるだけ長く病院外で治療し、彼らの寿命および生活の質を向上させることを目標としている。さらに地方と都市における医療ケアの構造的格差を遠隔医療で是正できるかを検討しようというものでもあった。
ラッヘルBMBF政務次官は、「BMBFの助成による遠隔医療調査- Fontaneは、遠隔医療が効果的であることを明らかにしている。心臓病治療の質を、田舎に住むか、都市部に住むかに関係なく、向上させることができる。医療技術的なイノベーション研究がこうした形で直接患者のためになることは誠に喜ばしい。」と語った
[DW編集局]