[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
共同研究センター(JRC)
元記事公開日:
2018/07/11
抄訳記事公開日:
2019/02/01

子どもたちのデジタル読解力強化-学校の緊急課題

Boosting children's digital literacy - an urgent task for schools

本文:

欧州委員会共同研究センター(JRC)の2018年6月7日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===
学校授業におけるデジタル技術の活用によって、これらのテクノロジーに対する保護者の意識が向上している。それにより、子どもたちのデジタル学習が助長され、デジタル機器のより健康的かつ意義のある利用が促進されている。

-デジタル技術に対する保護者の態度が子どもたちの学習環境と態度を形成する
-保護者は、デジタル進化は避けられないが、ついていくのは非常に難しいと感じている
-デジタル技術の最適な利用を推進するのに学校が役立っているとみなされている
-欧州委員会は、デジタルスキルを向上させるためにいくつかのイニシアティブを立ち上げている
-これらは、21ヵ国の家族への取材に基づく共同研究センター(JRC)の研究から明らかになった

あらゆる年齢の子どもたちにおいてインターネット使用率は高まっているが、特に低年齢層(0~8歳)で顕著である。

学齢前の子どもたちの間でもインターネットの使用が広まっており、2歳未満の幼児が保護者の機器を使ってインターネットを利用していることも珍しくない。

JRCの研究によれば、低年齢の子どもたちがデジタル技術を利用するようになっていることから、学校と教師には、なるべく早期から子どもたちのデジタル/メディア読解力を高める努力が求められる。

また、デジタル能力カリキュラムとデジタル教育学を教師養成の一環として開発する重要性が指摘された。

2018年1月に欧州委員会はデジタル教育アクションプラン(Digital Education Action Plan)を開始。これはデジタル変革に向けた教育制度の適応を支援するEU施策をまとめたものとなっている。

これは授業におけるデジタル技術の使用を向上させ、教師・生徒双方のデジタル能力を推進するもの。

このようにヨーロッパの若い人々がウェブ、アプリ、ゲームなどを使って基礎アルゴリズムや計算論的思考といった基本構造を学び、さらには実践的なデジタル界のクリエーターやリーダーとなるためのニーズが明確になったといえる。

欧州委員会ではデジタル単一市場を支援するため、労働力と一般市民のデジタルスキル向上を目指して、さまざまなイニシアティブを展開している。

[JSTパリ事務所]