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- 国・地域名:
- オランダ
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- オランダ科学研究機構(NWO)
- 元記事公開日:
- 2018/07/20
- 抄訳記事公開日:
- 2019/01/31
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NWOが「複雑性」のプロジェクト公募開始―創造産業
- 本文:
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オランダ科学研究機構(NWO)の2018年7月20日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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オランダ科学研究機構(NWO)が、トップ・セクターである創造産業(Creative Industry)とともに「複雑性(Complexity)」分野でのプロジェクト公募の準備を進めている。この新規募集では、従来の統制方法や計画方法では対処できない複雑かつ永続的な社会問題に関する研究に焦点が当てられる。今回の募集は、NWOの科学部門と社会科学・人文科学部門(SSH)が担当する。今回の募集の目的は、従来の統制方法や計画方法では対処できない複雑かつ永続的な社会問題に関する革新的・学際的な研究を促すことである。またこの募集は、テーマ文書「Grip on Complexity(複雑性の把握)」および創造産業の「Knowledge and Innovation Agenda(知識およびイノベーション・アジェンダ)」、特に第5章「Design for Change(変革のためのデザイン)」に則したものである。この第5章は、「包摂的かつ革新的な社会」という社会的課題や、NWOの前プログラム委員会である「Complexity」がやはり優先事項として選んだオランダ国家研究アジェンダ(NWA)の「弾力のある社会に向けて」というテーマとも一致している。
今回のプログラムは、トップ・セクターに対するNWOの提案の一部で、公共部門と民間部門による研究協力にも関連している。プロジェクトのコンソーシアムは、少なくとも1つの研究機関と1つの(半)民間のパートナーで構成されることになっている。
このプログラムでは、共同融資が必要となる。各々のプロジェクトについて、(半)民間のパートナー側が現金を拠出することが義務付けられている。また(半)民間のパートナーは、やはり各々のプロジェクトについて現物出資を行うことも要求されている。
このプログラムは、複雑性に関する問題解決に取り組んでいる研究機関および(半)民間のパートナーにとっては興味深いものとなる。今回の募集は、創造産業の研究者とともに複雑性の研究を進めている研究者、特にNWOの科学部門およびSSH部門と同じ分野の研究者が対象となる。申請できるプロジェクトの規模は、20~50万ユーロとなる見込み。今回の募集のためのNWO予算は、200万ユーロである。10月初めには、情報交換およびパートナー探しのためのイベントが開催される予定である。
[JSTパリ事務所]