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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 英国研究・イノベーション機構
- 元記事公開日:
- 2018/12/18
- 抄訳記事公開日:
- 2019/03/12
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プラスチック廃棄物削減に向けた新たな8件のプラスチック研究プロジェクトの発表
- 本文:
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2018年12月18日付UKRI(英国研究・イノベーション機構)の標記発表の概要は以下のとおり。
Chris Skidmore科学担当大臣から、プラスチックの新しくて今までにない製造方法、使用方法、リサイクル方法の探求に関する8件の研究プロジェクトが新たに発表された。
研究者らは、プラスチックの化石ベース材料の代替材料の研究と併せて、消費者や企業のニーズや行動から、再生利用や分解を目的とした技術の活用方法まで、プラスチック材料のライフサイクルに関わる複合的な要因を調査する。
政府の新産業戦略の一環として最近発表されたバイオ経済戦略を通じて、プラスチックを含め炭素集約度がより低い製品を製造することが、プラスチック廃棄物の削減と同様に重要な課題とされている。これは「使用、再利用、リサイクル」がより重視される循環型経済につながる。
標記発表は、政府が資源・廃棄物戦略を発表したその日に行われた。その他イニシアチブの中でも、本戦略は損害を与える廃棄物の生産者に法的責任を課し、すべての家庭や企業から集められた一貫したリサイクル可能な材料のセットを導入し、使い捨て飲料容器のリサイクルを増やすために(ペットボトルなどの)デポジット制度を導入する。
広範囲にわたる8件のプロジェクトは、単一の高等教育機関に本拠を置くが、プラスチックの課題に新しい考え方をもたらす多分野の共同研究である。各プロジェクトは2019年初頭に開始され、次のようなプロジェクトを含む。
・University College London が率いる脱プラスチック廃棄物構想。新たなバクテリア・ベースのプラスチック・リサイクル技術を構築するもので、バクテリアがプラスチックを食べて、それらを再利用可能な材料に分解する。
・ハル大学が主導し、プラスチックの循環型経済を発展させるもので、生分解性バイオポリマーの開発を目指す。つまり、プラスチックは環境中に残留できず、廃棄・分解後に再利用することが可能になる。
・RE3:マンチェスター大学が率いる資源の再考とリサイクルでは、水中のマイクロ・プラスチックを除去するためのグラフェン薄膜フィルターと、汚染され混合された軟質プラスチック材料をリサイクルする新しい化学的方法を開発する。
これらプロジェクトは、「プラスチック廃棄物を除去するための創造的循環型経済アプローチ」コンペティションを勝ち抜いたもので、プラスチック研究イノベーション基金(PRIF)を通して資金支援を受ける最初のプロジェクトである。UKRIによって管理されているこの基金は、英国をより循環型経済指向でかつ持続可能なプラスチックのアプローチに向けて動かすために、英国の最高レベルの科学者やイノベータが寄与するように取り組んでいる。
[DW編集局]