[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
ビジネス・イノベーション・技能省(BIS)
元記事公開日:
2014/05/15
抄訳記事公開日:
2014/06/04

英国企業の知的財産権の強化に関する法改正

New Act strengthens intellectual property rights for UK businesses 

本文:

英国政府の2014年5月15日付標記報道発表の概要は以下のとおり。

5月14日付の女王裁可により知的財産法が改正されたことを受け、英国企業は英国内外での知的財産権を保護しやすくなる。

知的財産改正法の骨子は、英国が「統一特許裁判所協定」を履行する権限を新設したことである。これはEUのほぼ全域に跨る単一特許導入の中核をなすもので、英国企業にとっては年間最大4千万ポンドの節約になる。

ビジネス・イノベーション・技能省/知的財産担当大臣を務めるヤンガー子爵(Viscount Younger of Leckie)は、「英国経済に年間160億ポンドの貢献をしていることから、知的財産への継続的投資はすべての企業にとって不可欠である。創造的なデザイン、発明、アイデアから利益が得られるよう、企業が繁栄するのにふさわしい環境を創るべく絶えず努力することが肝要である」と述べている。

今回実施される重要施策には次のようなものがある。

・英国の大学及び研究セクターが世界の主導的地位を確実に維持できるように、発表前の段階の研究に対する保護手段を新たに提供する。
・特許訴訟に巻き込まれる可能性のある企業に対し、(過去の)幅広い事例を踏まえた公正な見通しを伝えるべく、既存の特許評価サービスを拡張する。
・発表前の段階の研究を確実に保護するため、情報公開法の適用除外とする。その結果、研究者は自らの業績の検証・分析をその公開の前に行いやすくなる。
・英国知的財産庁が未公開の出願特許に関する情報を外国の特許庁と共有することを可能にする。これは国際的なバックログ解消に役立つ。

上記新施策は2014年10月から施行の予定で、2015年後半までにはすべての施策が実施される。

[DW編集局]