[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
英国宇宙庁
元記事公開日:
2014/05/19
抄訳記事公開日:
2014/06/16

探査衛星「Venus Express」が突入の準備 

Venus Express gets ready to take the plunge

本文:

英国宇宙局の2014年5月19日付標記報道発表の概要は以下のとおり。

軌道上で8年間を経た欧州の探査衛星「Venus Express」は、所定の科学観測を完了し、苛酷な金星大気圏への突入の準備に入った。

「Venus Express」は2005年11月9日に打ち上げられ、2006年4月11日に金星に到達した。このミッションで用いられた5つの機器に関与している英国にとっては重要なプロジェクトである。

この衛星は金星の周りを楕円形のループを描いて24時間で周回する軌道にあり、南極上では6万6,000キロメートルの距離で驚くほど広域の視界が得られるが、北極表面上では高度約250キロメートルで金星大気圏の突端に近い。

探査機は7つの機器を備え、金星の電離層、大気圏、表面の包括的調査を行ってきた。軌道上で8年を経過した現在は、楕円軌道を維持するのに必要な燃料供給が低下しており、まもなく枯渇する。したがって、所定の科学オペレーションをこのほど終了させ、探査機は最後のミッションの準備に入った。これまで試みたことのなかった金星大気圏深くへの制御突入を行う。

「Venus Express」は今年末までには金星大気圏に向けて最後の降下をすることになりそうである。

[DW編集局]