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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 保健福祉省(HHS)
- 元記事公開日:
- 2019/06/05
- 抄訳記事公開日:
- 2019/07/29
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人工妊娠中絶によるヒト胎児組織を使用する研究の終了に関するHHSの声明
- 本文:
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2019年6月5日付け、保健福祉省(HHS)による標記記事の概要は次のとおりである。
2018年9月に保健福祉省(HHS)はAdvanced Bioscience Resources, Inc.社とHHSの食品医薬品局との間で取り交わされている、人工妊娠中絶によるヒト胎児の組織を使って検査プロトコルを開発する、という契約を終了させた。HHSはこの契約が、胎児組織研究に適用される適切な保護を含んでいるか、また他の調達要件を満たしているか、十分な確証をもっていなかった。結果として、HHSは人工妊娠中絶から得られる胎児組織を含むすべてのHHSの研究が、この種の研究に関わる法令や規制に沿っていること、また規制、モラル、倫理的考察の観点から研究の手順や監視が適切であることを確保するために、包括的に見直すこととした。
この監査と見直しが始まった時点で、HHSはカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)と人工妊娠中絶によるヒト胎児組織を含む研究に関する契約を締結していた。監査と見直しを実施するにあたり、HHSはこの契約を90日延長して、2019年6月5日までとしていたがこれを再延長しないこととした。
受胎から自然死までの人間の命の尊厳はトランプ政権の最優先事項の一つである。今回の監査と見直しは、UCSFとの契約を終わらせ、国立衛生研究所(NIH)内部で行われている人工妊娠中絶によるヒト胎児組織の使用を含んだ研究を終了させるという現政権の政策決定プロセスに影響を与えるものとなった。人工妊娠中絶による胎児組織を使った内部研究はもう行われない。
人工妊娠中絶による胎児組織を使った外部研究(NIH支援により大学等で行われる研究)に関しては、現在進行中のものはプロジェクト期間が終わるまで影響はない。新規または継続更新期のプロジェクトに関しては、倫理諮問委員会がその研究申請を審査し、倫理的・法的観点から、支援すべきか否かをNIHに勧告する。
HHSはHHSの規則とNIHの研究助成方針を変更し、ヒト胎児組織に関わる外部研究の制限とプログラムの公正性要件を盛りこんでいく。
最後にHHSはHHS支援の研究に人工妊娠中絶によるヒト胎児組織に替わるものがあるかどうかを見直し、このような代替物開発の取り組みが支援され、加速されることを確保したい。2018年12月にNIHは人工妊娠中絶によるヒト胎児組織に頼らない実験モデルの開発、実証、検証に2,000万ドルの支援を発表している。HHSはこの代替物の開発、検証に追加のファンディングを予定している。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]