[本文]
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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立衛生研究所(NIH)
- 元記事公開日:
- 2019/06/12
- 抄訳記事公開日:
- 2019/07/31
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男性中心のパネル構成の改革に向けたNIHの声明
- 本文:
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2019年6月12日付の国立衛生研究所(NIH)による標記発表の概要は以下のとおりである。
NIHは、生物医学的研究における包摂性と多様性のある労働力の育成に向けた精神風土の変革に全力で取り組む。
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による報告書である「女性に対するセクシュアルハラスメント:科学・工学・医学界における精神風土、風潮および影響」は、性差別の黙認や女性の昇進の制限といった精神風土を打破していくために、指導者らが果たすべき重要な役割を明らかにした。またこれらのことは、科学の分野における他の非主流グループに対しても同様に重要である。平等を標榜するだけでは不十分であり、指導者らがその行動を通して、積極的に関与する必要がある。
その目的に向けて、明確な懸念のメッセージを表明する。すなわち、”manel”(男性だけで構成されるパネル)と皮肉的に称される、科学界の慣習を終わらせる時である。科学に関する会合や他のハイレベル会議の重要な発表枠において、女性や他の非主流グループの人が明らかに不足していることがあまりにも多い。今後、私が発言の招聘を受ける場合には、あらゆるバックグラウンドを有する科学者たちが、発言の機会に関して公平に評価される場であることを期待する。包摂性に関するそのような配慮が議事概要で明確にされない場合には、私は参加を断る。生物医学界の他のリーダーに対しても、同様の実行を呼び掛ける。
生物医学的研究における優秀な人材の多様性は大きく進歩してきており、我々の取組みはそれに追いつく必要がある。女性や他の非主流グループが、科学の分野における指導的な立場という正当な地位を得ることを妨げる、微妙な(時として明白な)バイアスの打破は、トップに立つ者から始めなければならない。
NIH所長 フランシス・コリンズ
[DW編集局+JSTワシントン事務所]