[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
商務省(DOC)
元記事公開日:
2019/07/09
抄訳記事公開日:
2019/08/29

輸出管理および安全保障に関するBIS年次総会での商務省長官の発言

Remarks by U.S. Commerce Secretary Wilbur L. Ross at the Bureau of Industry and Security Annual Conference on Export Controls and Security

本文:

2019年7月9日付けの商務省(DOC)による標記記事の概要は以下のとおりである。

DOCの産業安全保障局(BIS)は、数十年に亘って米国が直面している国家安全保障問題のいくつかに従事してきており、デュアルユース技術(軍事用・民生用双方に使える技術)に関する課題もその一つである。米国はその最重要資源である知的財産の窃盗、複製等を見過ごすことができず、外資による米国の最重要技術企業の買収や投資を受容することはできない。

BISは、2018年の輸出管理改革法(ECRA)に基づき、国家安全保障や技術に関係する全省庁を対象として、最も機密性の高い技術(新興技術や基盤技術を含む)の特定および管理を行っている。これらの技術の検討を支援するために「新興技術諮問委員会」を設立し、最重要技術に関する国家統制の最新化に向けた支援に向けた活動を行う予定である。

BISは、中国の軍民融合戦略を警戒しており、その現実的な脅威に対処するため輸出管理ポリシーを更新している。BISは、米国の安全保障および外交上の利益を損なう恐れのある企業をエンティティ・リスト(Entity List)で特定している。2017年以降、同リストには182社が追加され、そのうち49社は中国企業であった。2019年5月16日にBISは、中国のHuaweiと68の関連会社を同リストに追加した。また、中国のZTEもBISの重要な監視対象である。BISは、輸出管理の域を超えて、外国からの米国の技術企業への投資から生じる国家安全保障上のリスクに対処するために財務省等の政府機関と密接に協力しており、関係法令を来年2月までに完全に施行する予定である。

BISはまた、2019年5月15日の情報通信技術およびサービスのサプライチェーン保護に関する大統領令の下、米国のITおよび通信事業者の保護とデータインフラのセキュリティ確保のための暫定規則案を10月中旬までに発表する。この取り組みにより、電気通信サプライチェーンにおける最重要な脆弱性を早急に特定し、迅速に対処することを目指す。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]