[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2019/09/04
抄訳記事公開日:
2019/10/18

ドイツ連邦閣議がハイテク戦略2025の進捗報告を決議

Bundeskabinett zieht positive Bilanz der Hightech-Strategie 2025

本文:

ハイテク戦略2025進捗報告に関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

カルリチェクBMBF大臣は同報告に対し次のように語った:

「ハイテク戦略2025で現代の重要課題により強力に対応している。12のミッションテーマを決定し、それぞれの分野に大胆な目標を設定した。それらは次回選挙以降も続くものである。閣議決定された直近12ヶ月間の進捗報告は、戦略が着実に推進されていることを示しており、重要なマイルストーンは既に達成されている。

がん研究においては、国内全ての患者が医学的進歩の恩恵を受けることができるよう、先端研究の成果の移転を進めている。こうして早期発見により治癒可能ながん疾病の割合を目に見える形で高めることができる。できる限り多くの新たながんを予防し、がん患者の生活を向上させていきたい。今年初め、新たな保健研究基本計画の「がん予防10ヶ年計画」を提唱した。同じく1月に助成プログラム「がん疾病の予防、診断、治療に関する実践的臨床試験の推進助成」を公示した。

2019年6月、気候保護計画2050に関するサイエンスプラットフォームへのゴーサインを出した。この新たなプラットフォームはCO2フリーな経済と社会への移行に関する科学的基盤および技術的ノウハウをもたらす。我々は、学界、経済界、社会の重要関係機関と共に過去数ヶ月、持続的発展のための研究基本計画の継続を準備してきた。デジタル化は持続性の原動力として利用されるべきものである。2月にはFONA基本計画の第4次基本イニシアチブとして「生物多様性研究イニシアチブ」をスタートさせた。今後5年間に2億ユーロを投入し、生物多様性研究を前進させる。

プラスチック回避のため、連邦5省が協力している。2021年まで続く研究重点「環境におけるプラスチック、発生源削減―解決策」の他、2018年11月に提出されたプラスチック回避のための5ポイント計画「バイオエコノミーにおける生分解性プラスチック研究開発」の推進がある。

また教育については、この数ヶ月に多くを達成している。例えば学校教育デジタル協定を軌道にのせ、国内、欧州、国際的な人材ポテンシャルの開発に関する人材戦略を決定し、2019年6月には国の職業再教育戦略を発表している。

研究およびイノベーションがドイツにおける連帯に決定的に重要だ、と確信している。我々は「地域にチャンスを」コンセプトの中で、ドイツの構造的に弱い地域のための各種の資金支援手段を結束し、そのために教育、研究、イノベーションの様々な展望を融合させている。ドイツの新しい社会的連帯研究所(FGZ)により農村地域と都市地域の生活空間における参加および連帯の構造を調査していく。また、構造的に弱い地域のための全国的な助成システムを開発し、その中に連邦政府の中心的助成計画を結束させていく。

市民が共に政策を積極的に築いていくことを望む。「欧州の未来に関する市民対話」の枠組みの中や、未来会議2019のAIをテーマとして、今日的課題を市民と定期的に対話していく。市民科学を強化、拡大し、プラットフォーム「市民が知識を創造する」の助成を継続していく。ドイツの全ての市民に、未来を共同で築くよう呼びかけていく」。

背景:
ハイテク戦略によって、連邦政府は政権発足時に、研究イノベーション助成の戦略的な枠組を決定する。2018年に始まったハイテク戦略2025は、今後数年間の研究イノベーション政策の省庁横断的な目標、重点およびマイルストーンを設定している。これは2025年までに、現在の対GDP比3%の総研究開発投資を、3.5%に引き上げるという目標を戦略的に支えるものである。

[DW編集局]