[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2019/10/09
抄訳記事公開日:
2019/12/23

ディン・トゥイ・ファン・フィ氏が省エネ技術の研究業績で2018年イレーヌ・ジョリオ・キュリー賞を受賞

5G et objets connectés : Dinh-Thuy Phan-Huy reçoit le Prix Irène Joliot-Curie 2018 pour ses travaux sur des technologies économes en énergie

本文:

2019年10月9日付国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は以下のとおり。

ネットワークのエネルギー・コストを制限しながら、特に複雑な環境でブロードバンド・モバイルデバイスをどのように接続すべきか。スマートフォンの5G規格が開発されている時期における重要な問題である。これがディン・トゥイ・ファン・フィ(Dinh-Thuy Phan-Huy) コーディネータがプロジェクト “ANR SpatialModulation”で実施している研究の中心である。

2018年のイレーヌ・ジョリオ・キュリー(Irène Joliot-Curie)賞の女性・研究・企業部門で、科学アカデミー及び技術アカデミーの協力の下、高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)と Airbus 社により、信号処理・アンテナ処理に関する独自の省エネ・ソリューションの開発業績に対して授与された。

2020年に予定されている5Gの到来は、トラフィックの急増につながり、モバイルネットワークの膨大なエネルギー消費を回避するために、現時点で技術的なソリューションを特定する必要がある。インテリジェント・リレー・アンテナ(マスMIMO)を使用して、エリア全体をカバーするのではなく、ネットワークに接続された小さなオブジェクトに向けて少量の無線エネルギーを集中させる、つまり電波を集中させることが高速スマートフォンの接続やエネルギー・コストの削減に有望なアプローチとなる。しかし、移動するオブジェクト(車、電車)や、都市や建物内などの複雑な伝播環境への適用は、技術的な制限に直面している。

上記のような障壁に直面して、ディン・トゥイ・ファン・フィ氏のチームは、国内および欧州の学術界・産業界の多数の研究機関と協力して、多くのイノベーション技術を開発した。

[DW編集局+JSTパリ事務所]