[本文]
-
- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2019/12/11
- 抄訳記事公開日:
- 2020/02/14
-
欧州委員会が「欧州グリーン・ディール」政策を発表
- 本文:
-
2019年12月11日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。
ECがこのほど発表した「欧州グリーン・ディール」政策は、気候と環境の課題をすべての政策分野にわたってチャンスに変え、すべての人々に対してグリーン経済への公正かつ包括的な移行を行うことにより、EU経済を持続可能なものにすることに狙いがある。
「欧州グリーン・ディール」は、クリーンで循環型の経済に移行し、気候変動を停止、生物多様性の損失を回復し、汚染を削減することにより、資源の効率的な利用を促進する施策のロードマップを示したものである。必要な投資と利用可能な資金調達手段の概要を示し、公正かつ包括的な移行を保証する方策を説明している。
「欧州グリーン・ディール」は、経済の全セクターを網羅しており、特に輸送、エネルギー、農業、建設のほか、鉄鋼、セメント、ICT、繊維、化学などの産業を対象としている。
ECは、2050年までに世界で最初の気候中立大陸になるという政治的目標を法制化するべく、100日以内に初の「欧州気候法(European Climate Law)」を提示する。ECはまた、気候と環境に関する目標を達成するために、2030年生物多様性戦略、新産業戦略と循環経済行動計画、持続可能な食料に関する「農場から食卓まで」戦略、公害のない欧州に関する提案を提示する。
上記目標の達成には多額の投資が必要である。現行の2030年の気候・エネルギー目標の達成には、2018年のGDPの約1.5%に相当する2,600億ユーロの追加年間投資が必要と推定される。ECは、2020年初頭に、投資ニーズを満たすのに必要な「持続可能な欧州投資計画」を提示する。EUの長期予算の少なくとも25%を気候変動対策に充てるべきであり、欧州の気候変動銀行である欧州投資銀行(EIB)がさらなる支援を提供する。民間セクターによるグリーン経済移行への資金支援分担について、ECは2020年に「グリーン資金調達戦略」を提示する。
[DW編集局]