[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立研究機構(ANR)
- 元記事公開日:
- 2019/11/29
- 抄訳記事公開日:
- 2020/02/03
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HCERESによるANR評価報告書の公表
- 本文:
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2019年11月29日付国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は以下のとおり。
研究・高等教育評価高等評議会(HCERES)は、2019年11月28日付でANRの評価報告書を公表した。評価委員会は、ANRが運営する研究プログラムおよび審査プロセスの卓越性と専門性、ならびに国内および国際パートナーでの認知度を高く評価している。長所と改善すべき点を明らかにし、今後数年間のANRの位置付け、戦略、ガバナンス、活動に関する提言をまとめている。
評価委員会がまとめた提言は次の8項目である。
- プロジェクトごとに適切なレベルの支援を維持しつつ、すべてのプログラムで採択率を大幅に向上させること。若手研究者には特に注意を払う必要がある。
- 中長期のビジョンを策定することにより、ANRの価値とミッションのより明確な表現に取り組むこと。このビジョンと、ビジョンの基盤となる価値を、ANR内部(職員から理事会まで)に定着させる。
- ANRに委ねられた任務とそれに関連するリスクを、目標・成果契約の中で明確にすること(内容の簡素化と目標の明確化)。職員側と運営者側の両方で喚起される視点の収束を確保し、その実施に必要な手段の正確な記述を含めること。
- ガバナンスの観点から、理事会の優れたポリシーのより適切な共有を確保し、適切な内部事後チェックをより確実に行うこと。科学運営委員会を真の戦略的組織にする。ANRのすべての財源の最適な管理を確保するべく、監査委員会の設置を検討する。
- 理事長直属で理事会に報告義務のあるリスク管理委員会の設置により、リスク管理の予測と計画策定の改善を図ること。その目的は、ANRが直面する可能性のあるリスク(予算の不測の事態、人事問題、入札の成功率のばらつき、外部環境の複雑な連鎖、政治的・社会的ダイナミクスなど)に、より適切に対応することである。
- 作業グループの内部活力を強化・永続化しつつ研究における科学的公正性、倫理、機会均等、責任ある行動といった領域の展開を継続すること。
- インパクト調査を主要なプロジェクトにすること。そのために、国際的な知識を最大限に活用し、データベースを迅速に生成し、5年間にわたるテーマの事後分析を優先させる。
- 得られた成果を(政府当局と一般公衆の両方により注意を払い)内外への広報活動を強化すること。この360度の広報戦略を構築する目的で、さまざまなプログラムの成功例を参考にする。
[DW編集局+JSTパリ事務所]