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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2020/03/20
- 抄訳記事公開日:
- 2020/05/11
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全米アカデミーによる、コロナウイルスの治療法としての回復期血漿の評価推進に関する共同声明
- 本文:
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全米科学アカデミー(NAS)、全米工学アカデミー(NAE)、全米医学アカデミー(NAM)の3アカデミー会長たちが、COVID-19の有望な治療法としてのヒト回復期血漿の可能性を評価するための必要な手続きの実施を支援するために、共同で下記の声明を発表した。
米国の現在の状況を踏まえると、増大するCOVID-19呼吸器疾患の重篤な患者を治療するためには、幅広い選択肢を模索することが不可欠である。我々は、効果的なワクチン、モノクローナル抗体、新薬を開発したり、既存の薬や治療法を転用したりする科学者や医師の取り組みを強く支持する。特に有望な取り組みの1つは、感染症の治療として有効であることが実証されている、回復期血漿の提供による受動免疫の生成による治療がCOVID-19の抑制に利用できるかどうかを判断する研究である。実際、食品医薬品局(FDA)は最近、この方法が積極的に検討されている治療方法の1つであることを発表している。
この方法を患者に適用できるようにするには、用量、使用の適応、安全性、有効性などの多くの問題を解決する必要があるが、我々は、回復期血漿がCOVID-19との闘いにおいて重要なコンポーネントになるかを評価するために必要な手続きを実行することを強く推奨する。この有望な方法の科学的進歩と規制当局の承認を速めるために、学界、業界、および連邦政府の協力を促すものである。全米アカデミーは、そのような協力の推進を支援する用意がある。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]