[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2020/03/10
抄訳記事公開日:
2020/06/08

グローバルな競争力を有しグリーンでデジタルな欧州に向けた新産業戦略

Making Europe's businesses future-ready: A new Industrial Strategy for a globally competitive, green and digital Europe

本文:

2020年3月10日付欧州委員会(EC)の標記発表によると、このほど発表された産業政策パッケージには、以下のような取り組みがある。

● 新産業戦略

欧州の産業のリーダーシップを維持するべく、新産業戦略では次の3つの主要優先課題の実現を支援する。

  • 欧州産業のグローバルな競争力および欧州内外における対等な競争環境を維持すること
  • 欧州を2050年までに気候中立にすること
  • 欧州のデジタル未来を形成すること

本戦略では、欧州の産業変革の主要な推進要因を示し、次のような一連の包括的な今後の施策を提案する。

  • 知的財産権行動計画
  • EU競争ルール
  • 統一市場での外国の助成金によって引き起こされる歪んだ影響に対処し、EUの公共調達・EUファンディングへの外国によるアクセスに取り組むべく、2020年半ばまでに白書を採択する。
  • エネルギー集約型産業の最新化と脱炭素化、持続可能でスマートなモビリティ産業の支援、エネルギー効率の向上促進、現在の炭素リーケージ・ツールの強化、競争力のある価格での低炭素エネルギーの十分かつ継続的な供給の確保、に向けた包括的な対策。
  • 行動計画を通じた重要原材料と新規EU製薬戦略に基づく医薬品の供給確保による欧州の産業的・戦略的自治の強化
  • 「クリーン水素提携」、「低炭素産業、産業用クラウド・プラットフォーム、原材料に関する提携」の推進
  • グリーンな公共調達
  • イノベーション、投資、スキル

● 新規の中小企業戦略

標記のような移行に必要となる中小企業の能力を構築するべく、ECは専任のサステナビリティ・アドバイザーによる欧州企業ネットワークをグレードアップする。また中小企業によるデジタル・イノベーションの取り込みを強化するべく、「デジタル・イノベーション拠点」を欧州全域に拡大する。

[DW編集局]