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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2020/04/15
- 抄訳記事公開日:
- 2020/06/17
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全米アカデミー会長らが米国のWHOへの資金供給継続の必要性を訴え
- 本文:
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2020年4月15日付けの全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による標記記事の概要は以下のとおりである。
全米科学アカデミー(NAS)、全米工学アカデミー(NAE)、全米医学アカデミー(NAM)の会長たちは、米国による世界保健機関(WHO)への資金提供に関して以下声明を発表した。
COVID-19パンデミックの最中、特に発展途上国における国際的な対応を調整する上でWHOが主導的役割を果たしていることを考慮すると、米国がWHOへの資金提供を継続することは非常に重要である。他国でのパンデミックの流行抑制を支援するWHOのリーダーシップは、間違いなく米国にとっても有益である。米国の資金提供を一時的に停止すれば、WHOの重要な活動や世界の保健安全保障に悪影響を及ぼす可能性がある。
米国のWHOへの継続的な資金提供は、プライマリーケアと必要不可欠な医薬品への世界的なアクセスを確保し、医療従事者を訓練し、モニタリングを改善し、将来の公衆衛生上の緊急事態に備え、非伝染性疾患を予防し、精神衛生を促進するために不可欠である。WHOへの資金提供が脅かされれば、低・中所得国のライフラインを断ち切り、何億人もの人々を危険にさらすことになりかねない。
米国は長期にわたり、世界的公衆衛生の分野でリーダーの役割を果たしてきたが、それを後退させてはならない。NASEMは20年以上にわたり、世界的公衆衛生における米国の戦略的優先事項に関する定期的な評価を実施し、連邦政府の政策立案者に情報を提供してきた。 NASEMは2017年の報告書において、「米国政府は、緊急の国益の問題として、また、米国の国際的地位を高める世界的な公共利益として、世界的公衆衛生におけるリーダーシップの地位を維持すべきである」と結論づけている。NASEMは、世界的公衆衛生への米国の投資を評価しており、このパンデミックの間、米国のWHOへの資金提供に対するコミットメントは揺らぐべきではない。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]