[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国民教育・高等教育・研究省(MENESR)
元記事公開日:
2014/06/16
抄訳記事公開日:
2014/07/09

オスカー・ランブレ・センターに「SMMIL-E」プロジェクトを導入

Implantation du projet SMMIL-E au Centre Oscar Lambret

本文:

国民教育・高等教育・研究省の2014年6月16日標記報道発表の概要は以下のとおり。

国立科学研究センター(CNRS)、東京大学、リール第1大学、オスカー・ランブレ・センター(リールにあるがんセンター)は同日、オスカー・ランブレ・センターの現場での東京大学の基盤システム「SMMIL-E」の新たな導入に関する協力協定を締結した。

この基盤システムは、ノール=パ・ド・カレー地域において、がんに関する総合研究サイト「ONCOLille」および電子・マイクロエレクトロニクス・ナノ技術研究所との相互対話により、CNRSと東京大学生産技術研究所との国際共同研究ユニット「LIMMS」発の「Bio-MEMS」型マイクロ技術の開発を可能にする。

「Bio-MEMS」は極度に小型化された装置で、たんぱく質DNAなど生体分子の特徴把握、特異細胞の隔離、試験管内での細胞組織の増殖を可能にする。

「Bio-MEMS」とがん対策の組織的研究を一箇所に集中させることで、非常に豊富な研究調査領域を開くことになる。組み込みマイクロメカトロトロニクス・システムに関する研究室(LIMMS)の技術と、がんに関する総合研究サイト「ONCOLille」の生物医学的課題との相乗効果を狙う研究プログラムの実施により、「SMMIL-E」プロジェクトが提案する領域である。

目標達成に向けて「SMMIL-E」ではノール=パ・ド・カレー地域において、東大生産技術研究所由来の「Bio-MEMS」型マイクロ技術の移転と開発に基盤を置いている。今回の協定は東大生産技研の研究の日本国外での導入としては最初となる。
日本においては生物学・医療の分野におけるマイクロシステムの活用や開発の著しい発展が見られる。その技術的成熟のレベルが今や臨床研究への取り込みを可能にしている。

目標とするところは多数あるが、その中でがん患者に直接関係する部分は次のとおり。

・腫瘍細胞の転移の上流部分での検出、隔離、分析
・代謝機構の試験管内での研究
・放射線療法におけるDNA損傷の生物物理学的機構の解明
・腫瘍休眠の解析に必要な細胞の培養・局在診断、術後瘢痕形成のための異常細胞組織の増殖

[DW編集局+JSTパリ事務所]