[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/06/03
抄訳記事公開日:
2020/07/15

カルリチェク大臣がベルリン大学付属病院(シャリテ)を訪問

Karliczek: Dank an alle Mediziner und Forschenden für ihren Einsatz in der Corona-Pandemie

本文:

6月3日カルリチェク大臣はシャリテにおいてCOVID-19の医療および研究活動の現状について説明を受けた。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

シャリテの医師と研究者は大臣に対しCOVID-19に関して患者治療の現状およびシャリテの現在の研究活動の概要について説明した。これに関してカルリチェク大臣は以下の通り語った。

「ドイツはこれまでのところ新型コロナパンデミックを比較的良好に乗り切っている。これは医師や看護に取り組んだ全ての医療従事者の尽力はもとより、研究者にも感謝しなければならない。研究者の努力で多くの人々の健康を守り、多くの命を救ったのである。

本日、私はベルリンのシャリテを訪ねる機会を得て、ここで働く全員の医療従事者に感謝の意を述べた。シャリテはベルリン・ブランデンブルク地域のリファレンスセンターとして、最も困難な状況において特別な役割と責任を負ったのである。シャリテのマネジメントは、パンデミックの早期の段階からで態勢が整えられており、COVID-19の患者受け入れに最善の準備をできていたのである。シャリテのあらゆる領域の従事者一人一人がここ数週間そして数ヶ月間にどのように働いてきたかを知っている。これに対し心から感謝すると共に、彼らがここで行った活動を非常に誇りに思う。

大学医学とは、先端的な感染者のケアや処置のみならず、最高レベルの医学研究と教育の場である。大学医学は臨床と研究を結び付ける役割を持ち、現在のパンデミック克服において非常に特別な役割を担うものである。それこそ、COVID-19の治療を目標にドイツにおける大学医学の研究ネットワークの構築のために1億5,000万ユーロを投資した理由である。我々の目標は現在のパンデミック危機を克服するために大学医学研究活動を結束、強化することである。

BMBFによって助成される二つのコロナウイルス研究計画を紹介したい:

第一に「PROVIDプロジェクト」はヴィッツェンラート教授(Prof. Witzenrath)をリーダーとして、COVID-19の疾患の経過について他の肺疾患との比較で理解を深めることを目標としている。第二の計画はドロステン教授(Prof. Drosten)の「SARS-CoV-2-KIDSプロジェクト」であり、既に新型コロナウイルスに感染した人々に占める子供の割合がどの程度なのか、子供と若年者がどの程度ウィルスに対し抗体をもっているのかということを調査する。これは成長過程の子供がどの程度感染プロセスに影響を与えるのかの重要な指摘となるものである。

これらはCOVID-19に関する非常に重要な研究活動であり、速やかにその後の進展を耳にしたいと望むものである」。

シャリテの理事長であるクレーマー教授(Prof. Kroemer)は大臣訪問に対し次のように述べた。
「BMBFは多くの観点からも、パンデミック状況の中で解決策を見出し、研究計画を助成するため、迅速かつ断固とした対応を見せた。その中で例えばシャリテにおけるSARS-CoV-2-KIDSおよびPROVIDのような特別なプロジェクト、さらには「大学医学ネットワーク」の助成のような体系的なアプローチが挙げられる。ハイエンドな医療とその後すぐに移される研究活動の連携は公的な大学医学の特質そのものである。その中に現在のそして未来の医学的重要課題の克服のための大きなポテンシャルがある」。

[DW編集局]