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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2020/06/18
- 抄訳記事公開日:
- 2020/08/12
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ドイツ、新型コロナワクチン研究に7億5,000万ユーロ強の新たな支援
- 本文:
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ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は7億5,000万ユーロの新型コロナワクチン研究開発加速化特別計画に関するガイドラインを発表し、これに関するカルリチェクBMBF大臣の声明は下記のとおり。
ワクチンの開発・製造はコロナパンデミックを克服するための重要な鍵である。世界中の研究者が全力でこれと取り組んでいる。連邦政府の国際的な助成措置に加えて、国内の取り組みもさらに強化する。BMBFは新型コロナウイルスSARS-CoV-2用に緊急に必要とされるワクチンの研究開発加速化のための7億5,000万ユーロの特別計画を作成し、対応するガイドラインを発表した。これにより関心のある企業は助成申請を行うことができる。これに関してカルリチェクBMBF大臣は以下の通り言明した。
「ほぼ毎日世界中からワクチン開発の状況に関するニュースが伝わってくる。パンデミックはまだ終わっていないからで、多くの国々では感染者数が増加している。ドイツでは現在のところパンデミックはコントロール下にある。
しかしこの状態がこのまま続くよう今後も注意していかなければならない。願わくはこのままの状態が続いてほしいものである。ドイツや世界が近い将来、再び正常な状態に復帰するためには、ワクチン開発が非常に決定的な要素であることは間違いない。ドイツでもワクチンを開発し、製造への準備を行っている企業への支援を強化している。BMBFは先週この特別計画の助成ガイドラインを発表した。この計画によってドイツにおけるワクチン開発・製造の条件を更に改善していく。企業がより迅速に有効なワクチンを人々に供給できるようにするため、ドイツに拠点を置く企業をできる限り支援していきたい。
具体的には二つのアプローチがある。一つは、個々のプロジェクトにおいて臨床試験の後期フェーズ、即ち許認可の直前に任意ベースで検査対象者数を拡大できることである。例えばこのフェーズに医療従事者など医療システムに関連する重要な職業グループを取り入れることで、彼らに早期に可能性のあるワクチン種が可能になるということが考えられる。
第二の目標は生産能力の拡大である。国内でも、世界でも充分な量のワクチンを生産しなければならないということが大きな課題で、この部分を過小評価してはならない。キャパシティは限られており、以前のワクチン需要に基づくものである。加えて多くのワクチン生産は中国およびインドを初めとする他の国々にアウトソーシングされている。今や、そして未来においても、ドイツでワクチン製造能力を確保し、世界の需要という観点からも、追加のキャパシティを用意するよう配慮しなければならない。
BMBFのプログラムは、企業が有望なアプローチを進めている限り、原則的にワクチン開発・生産を行う、ドイツの全ての企業にオープンにされている。この計画は最初から一つの企業に集中されているわけではなく、幅広いアプローチを取る。有望な企業はその可能性を充分発揮できるようになるべきである。ワクチンが迅速にかつ充分な量で手に入るようにするならば、複数のプロジェクトを同時に進めなければならない。
[DW編集局]