2020年9月17日付欧州委員会（EC）の標記発表の概要は以下のとおり。

ECはこのほど、気候危機に対応し、欧州固有の生態系と生物多様性を保護するのに役立つ研究・イノベーション・プロジェクトを募集するために10億ユーロ規模の公募開始を決定した。Horizon 2020 が資金支援する欧州グリーン・ディール公募は、グリーン課題をイノベーションの機会に変えることにより、コロナウイルス危機からの欧州の復興を促進する。

このグリーン・ディール公募は、以前の Horizon 2020 公募とは重要な点で異なる。取り組む課題の緊急性を踏まえ、短中期的には明確で識別可能な結果を目指しているが、長期的な変化も視野に入れている。迅速な拡張、普及、取り込みに重点を置き、数は少ないが、より的を絞った、より大規模の、目に見える施策を対象としている。

この公募の下で資金支援を受けるプロジェクトは、10の領域において具体的な利益を伴う結果をもたらすことが期待されている。

欧州グリーン・ディールの主要な取り組みを反映する8つのテーマ領域は次のとおり。

• 気候変動への目標を高くすること
• クリーンかつ安価で安全なエネルギー
• クリーンな循環型経済を目指す産業
• エネルギー・資源効率の高い建物
• 持続可能でスマートなモビリティ
• 「農場から食卓まで」（戦略）
• 生物多様性・生態系
• 無公害、無毒の環境

さらに、2つの水平的（横断的）な領域として、知識の強化、市民の権限強化がある。これらは、欧州グリーン・ディールに定められた変革を達成する上でより長期的な視点をもたらす。10億ユーロの投資により、欧州の知識システムとインフラの構築が継続される。

[DW編集局]