[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2020/09/22
抄訳記事公開日:
2020/12/01

トップクラスの専門家らによる、環境に優しく、健康的で、回復力のある欧州に向けたミッション提案

Top experts hand over their proposals for EU missions to the Commission for a greener, healthier and more resilient Europe

本文:

2020年9月22日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。

ハイレベルの独立した専門家らが、最も差し迫った社会的課題のいくつかに関するEUミッション案をECに提案した。提案されたミッションは、2030年までに、がんからより多くの命を救い、欧州を気候変動に対応できるようにし、海洋と水域を回復し、気候中立都市100都市を達成し、土壌の75%を健全にするための解決策の発見を目指す。ECに助言する独立した専門家集団であるミッションボードによって提出された5つのミッション案は次のとおりである。

  • がんの征圧:可能なミッション

2030年までの目標:300万人以上の命を救い、より長寿、より健康な人生を目指す。
がんを完全に理解し、予防可能なものを防止し、診断と治療を最適化し、がんにさらされたすべての人々の生活の質の支援を行い、欧州全域でこれらに公平にアクセスできることを確実にする。

  • 気候変動に強い欧州:2030年までに、気候変動に対する欧州の準備を整え、気候変動に強い欧州への転換を加速する

2030年までの目標: 気候変動に対処するための欧州の準備、地球上の安全な境界内での健康で繁栄する未来への移行を加速し、社会の変革を引き起こすレジリエンス・ソリューションの規模拡大を図る。

  • Starfish(ヒトデ)ミッション2030: 海洋と水域を復元する

2030年までの目標:知識・感情のギャップを埋め、海洋と淡水の生態系を再生し、汚染をゼロにし、海洋経済の脱炭素化を図り、ガバナンスを刷新する。相互に支援し合うこれらの目標が、全体として水循環の再生を可能にする。

  • 2030年までに市民による市民のための気候中立都市100都市を

2030年までの目標:気候中立への体系的な変革において欧州の100都市を支援、促進、紹介することで、これらの都市をすべての都市にとってのイノベーション拠点に変え、欧州の生活の質と持続可能性に資するものとする。

  • 土壌への気遣いは生命への気遣い

2030年までの目標: EUの土壌の少なくとも75%が、食物、人、自然、気候にとって健全であることを確保する。
提案されたミッションは、「リビングラボ」(地上のラボでの実験とイノベーション)と「ライトハウス」(優良実施例を紹介する場所)を活用して、研究・イノベーション、教育・研修、投資、模範実施例実証試験を組み合わせたものである。

[DW編集局]