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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学技術協会(CAST)
- 元記事公開日:
- 2020/09/30
- 抄訳記事公開日:
- 2021/01/19
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イノベーションが駆動 中国の海洋事業が前進
- 本文:
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2020年9月30日付の中国科学技術協会(CAST)による標記報道の概要は以下のとおり。
9月28日、「雪龍2号」は最初の北極任務を終えて無事中国国内基地の港に戻ってきた。
5年来、極地から大洋、深海探査から天眼(中国の500メートル球面電波望遠鏡)観測に至るまで、「雪龍2号」を含む多くの「海洋重器」が応用に投入され、中国の海洋事業が風に乗り、波浪を破って前進するのをアシストしている。「第13次5カ年計画」は、海洋強国建設の重要な段取りを確実なものとし、イノベーションが発展を駆動する戦略を実施する上での重要な時期である。深海潜水艇は、深海技術発展におけるエンジンおよび集積のプラットホームであり、また深海科学研究と資源開発を展開する上での重要なサポートでもある。
これまでに就役している「深海勇士号」および「蛟龍号」は、全水深有人潜水艇の中国製造の基礎を強固にした。全水深有人潜水艇の就役後は、新たな「中国の深度」が創り出され、中国の海洋探査能力と研究レベルをいっそう高めることになるであろう。
これと同時に、無人潜水艇は継続して研究成果をあげている。2020年の最大潜水深度が10,907メートルに達した「海斗一号」の開発成功により、中国の無人潜水艇技術が全水深での探査と作業の新時代に足を踏み入れたことを示している。
5年来、「嘉庚号」、「深海一号」、「東方紅3号」、「中山大学号」等の多くの大型科学調査船が就役しており、世界最大の静音科学調査船、中国が自主開発した最初の有人潜水艇サポート母船、中国最大の海洋総合科学調査実習船といった記録を打ち立てている船舶は、中国の海洋への進軍の鋭い武器となっている。
2017年5月、中国海域でのメタンハイドレートの初めての試掘に成功し、世界最初の泥質シルト型天然ガスハイドレートの安全で制御可能な採掘を実現した。
2019年7月11日、上海で中国初の自主的に建造された極地科学調査砕氷船「雪龍2号」の引渡しが無事に行われた。同年11月、「雪龍2号」と「雪龍号」は初めて「2艇による極地探査」を実現し、中国の第36次南極科学調査の任務を執行した。
2017年1月、中国初の極地固定翼飛行機「雪鷹601」が南極中山基地を飛び立ち、4時間余を経て、1,316キロメートルの茫々たる氷雪高原を飛び越え、南極氷床の頂上に到達することに成功した。「雪鷹601」が加わったことは、中国の南極調査の空中調査および支援能力を極めて大幅に強化させており、中国の極地調査は「航空時代」に正式に足を踏み入れた。
「第13次5カ年計画」を経て、中国は「2船6ステーション1基地」の極地調査を支援するプラットホームを完成させている。提起に値するのは、2018年の中国5つ目の南極科学調査ステーションである「インエクスプレシブルアイランド」のサイト選定、定礎が、中国南極事業の新たな長旅の道程を切り開いたことである。
2020年9月21日、海洋2号C星が打ち上げに成功した。これは中国の海洋動力環境観測ネットワークの2つ目の衛星であり、また中国最初の傾斜軌道上を飛行する大型リモートセンシング衛星でもあり、軌道に乗った後に海洋2号B星とネットワークを組み、中国の海洋観測の範囲を大幅に広げ、観測効率と観測精度を大幅に向上させるであろう。
現在中国の軌道に乗って飛行している海洋衛星は7基あり、6基は「第13次5カ年計画」期間に打ち上げられたもので、その内、2018年9月に打ち上げが成功した海洋1号C星は、中国の天然資源陸海統一発展の新時代を切り開いた。同年10月に打ち上げが成功した海洋2号B星は、海洋動力環境衛星の試験的応用から業務サービスへの転換を実現するとともに、世界の衛星の対地観測体系における重要な構成部分となっている。
衛星の数は噴出の勢いで伸び、衛星観測の能力、応用レベルは世界の先頭に立っている。
海洋大国として、中国の海洋生産総額が国内生産総額に占める比率は日増しに高まっており、海洋動力環境事前警報は海況予報を実現しており、多くの持続可能な、予期可能な収益をもたらすであろう。
[DW編集局]