[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府科学技術政策局(OSTP)
- 元記事公開日:
- 2021/01/12
- 抄訳記事公開日:
- 2021/03/02
-
大統領府が国家人工知能イニシアチブ室を立ち上げ
The White House Launches the National Artificial Intelligence Initiative Office
- 本文:
-
2021年1月12日付の科学技術政策局(OSTP)による標記発表の概要は以下のとおりである。
トランプ政権は、米国の将来の経済と安全保障に対する人工知能(AI)の戦略的重要性を認識して、初の国家AI戦略を発表し、AI研究投資の倍増を約束し、史上初の国立AI研究所を設立し、世界初のAI規制ガイドラインを発表し、新たに国際AIアライアンスを構築し、連邦機関でのAIの使用に関する指針を確立した。
この重要な基盤に基づいて、OSTPはこのほど、国家人工知能(AI)イニシアチブ室を設立し、今後この重要な分野における米国のリーダーシップを確保するための取り組みをさらに加速させる。国家AIイニシアチブ室は、米国の国家AI戦略の監理・実施を担当し、政府全体、民間部門、学界、その他の関係機関とのAIの研究・政策立案における連邦政府の調整・協力の中心的拠点として機能する。
国家AIイニシアチブ室は、最近可決された2020年国家人工知能イニシアチブ法に従って設立された。政権の長年の努力に対して強力な超党派の支持が示され、この法律で成文化されたことで、大統領府や連邦政府全体で多くの既存のAI政策やイニシアチブが拡大した。
- 大統領令13859号によって設立された米国のAIイニシアチブは、現在成文化されている5つの主要な取り組みを特定した。これらの取り組みには、AI研究への投資増、連邦政府のAIコンピューティングとデータのリソースの解放、AI技術基準の設定、米国のAI労働力の構築、同盟国との国際的な関与が含まれる。
- 連邦のAIの取り組みを調整するべく2018年にホワイトハウスが立ち上げたAI特別委員会は、拡大されて恒久化して、(上記法で言及されている)国家AIイニシアチブの監理を担当する上級省庁間組織として機能する。
- ホワイトハウスと国立科学財団(NSF)が2020年に発表した国立AI研究所が法律に明記された。これらの共同研究・教育機関は、機械学習(ML)、合成製造技術、精密農業、異常気象予報など、さまざまなAI 研究開発分野に焦点を当てる。
- 2019年にホワイトハウスが開始した国家AI研究開発戦略計画の定期的な更新が法律に明記されている。
- 2019年のホワイトハウスの指示による重要AI技術標準活動は、AIリスク評価枠組を含むように拡張されている。
- 2019年のホワイトハウスの指示によるAI関連のデータ、クラウド、高性能コンピューティングの優先化が拡張されて、AI研究用の計算リソースとデータセットを提供する国家AI研究リソース計画が含まれることになった。
- 米国のAIイニシアチブの一部として指示された連邦AI研究開発投資の年間AI予算の増加が制度化・恒久化され、国家AIイニシアチブの目標と重点課題を満たすのに十分な資金提供が保証されることとなった。
さらに、最近議会で可決された超党派による「未来の産業法」は、連邦AI 研究開発投資を2倍にする計画を求めており、トランプ大統領の画期的な2021年度予算案を法制化するものである。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]