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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2021/01/21
- 抄訳記事公開日:
- 2021/03/22
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COVID-19の国際的対応に関する国家安全保障覚書
- 本文:
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2021年1月21日付けで大統領府は「国際的なCOVID-19の対応を強化し、グローバルヘルスセキュリティと生物学的準備を前進させるための米国のグローバルリーダーシップに関する国家安全保障覚書」を発出した。概要は以下のとおりである。
COVID-19パンデミックは、生物学的脅威が、自然発生的であれ、偶発的であれ、意図的であれ、人類にとって重大かつ存在にかかわる結果をもたらす可能性があることを想起させるものである。本安全保障覚書は、これらの脅威が世界的な解決策を必要とする世界的な課題であることを明確にした2016年11月4日の大統領令13747を再確認するものである。バイデン政権は、パンデミックへの備え、ヘルスセキュリティ、グローバルヘルスを国家安全保障の最優先事項として扱い、他国と協力してCOVID-19と闘い、生物学的脅威から安全で安心な世界を創造することを目指す。
2021年1月20日、米国は世界保健機関(WHO)からの脱退の決定を取り消し、米国が同機関の加盟国に留まるという大統領の決定を国連事務総長に通知する書簡を提出した。これを受け、国家安全保障問題担当大統領補佐官(APNSA)は、国務長官、保健福祉長官、その他の関連する連邦機関の長、COVID-19 対応調整官兼大統領顧問と連携し、本令の発出から 30 日以内に、米国がどのような方法をとることができるかについての勧告を大統領に提出するものとする。
国務長官および保健福祉長官は、COVID-19ワクチン・グローバル・アクセス(COVAX)ファシリティとして知られている多国間ワクチン配布ファシリティに参加する米国の意思をWHOとワクチン予防接種世界同盟(GAVI)に通知する。また、国務長官は、米国内に十分なワクチン供給があれば、COVAXファシリティ等を通じて、余剰ワクチンを必要としている国に寄付するための枠組みを、速やかに大統領に通知する。
米国が国際的なCOVID-19に対する公衆衛生や人道的対応において積極的な役割を果たすことができるようにするため、国務長官は、保健福祉長官、米国国際開発庁(USAID)長官、疾病対策センター(CDC)長官等と連携して、COVID-19パンデミックに対処するための政府全体の計画を速やかに作成し、大統領に提出する。財務長官は、世界銀行グループや国際通貨基金(IMF)を含む国際金融機関において、COVID-19との闘いの支援と世界保健安全保障の強化という目標に沿った、資金調達等の政策を、米国がどのように推進できるかについての戦略を、大統領に速やかに通知する。
COVID-19を含む生物学的脅威に関連する米国情報コミュニティ(IC)の 情報収集能力および報告能力を見直し、組織変更または、生物学的脅威、世界的公衆衛生、およびバイオテクノロジーに特化した国家情報管理者または国家情報担当官の職位の創設を含め、IC がそのような能力をどのように強化し、優先順位をつけることができるかについての計画を策定する。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]