[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
独語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2014/07/10
抄訳記事公開日:
2014/08/01

マイクロエレクトロニクス研究を強化

Deutschland stärkt Mikroelektronikforschung

本文:

ヴァンカ連邦教育研究大臣とティリッヒ ザクセン州首相は、欧州のECSEL研究プログラム(Electronic Components and Systems for European Leadership)への寄与を強化することで一致。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

EUはECSELプログラム(2014-2024年)を通して、世界市場における欧州のマイクロエレクトロニクスの占有率を大幅に増加させることを目標としている。連邦政府とザクセン州はそれぞれ2億ユーロをECSELのために用意している。

ヴァンカ(BMBF)大臣は、「ドイツは同分野で強力な潜在力を有しており、グローバルなマーケットでさらに拡大すべきものである。次世代製造業に関するアクションプラン「インダストリー4.0」のような新しいテーマは、研究によって経済や社会のためにどのような可能性が開けるのかを明らかにしてくれる。連邦政府としては、ドイツのイノベーション力を振興し、科学技術基本戦略『ハイテク戦略』を更に発展させていく」と語った。「政府はスマートなエレクトロニクス・システム、集積回路デザイン、システムデザイン、高性能エレクトロニクス、並びにセキュリティ技術を振興していく所存である。特に集積回路生産技術のような重要な領域を強化して、新しい技術へのアプローチを可能にすべきである」と続けた。

ティリッヒ州首相は「ザクセン州が、欧州における最重要マイクロエレクトロニクス拠点としてあり続け、こらからも国際的にトップリーグで活動していけるよう、連邦政府としっかり肩を組んで欧州レベルの研究プロジェクトを支援していく」と強調し、「欧州のプロジェクトに専門家を参加させることのできるザクセン州の企業や研究機関は、積極的な参加を呼びかける」と続けた。

機械、設備、電子及び自動車産業は、マイクロエレクトロニクス分野の発展に依存しているとされている。このため機能の多様化による電子デバイスの進化“More-than-Moore-Technology“の領域に新しい協力体制の重点が置かれる。欧州のエレクトロニクス産業は直接雇用約25万人、バリューチェーン全体で見ると250万人を維持している。ザクセン州では、狭義のマイクロエレクトロニクス分野で約25,000人が雇用されている。またICT分野を含むマイクロエレクトロニクス分野では、企業と大学外研究機関が2,100人、雇用者数は全体で51,000人に及ぶ。今日、欧州で生産される半導体チップの半分はザクセン州で造られている。

EUは、ECSELでHorizont 2020の枠組からと加盟国から拠出された助成金を結集し、計50億ユーロ規模までのプロジェクトを可能とした。産業界は、ほぼ同額の負担で参加することになる。連邦とザクセン州の両政府が取り決めた協力によって、ハイテク拠点ドイツを更に強化することが期待されている。

[DW編集局]