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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2021/02/19
- 抄訳記事公開日:
- 2021/04/21
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フランスの研究開発支出:2018年実績と2019年一次予測
- 本文:
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2021年2月19日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
2018年の国内研究・実験開発支出(DIRD)は518億ユーロで、2017年比で1.7%増加した。DIRDの増加は、主に企業による研究・実験開発支出の増加によるものである(+ 1.8%)。政府による研究・実験開発支出も増加したが、より僅か(+ 1.3%)であった。企業や政府における研究開発業務は、フルタイム換算で45万2,970人を動員している。DIRDを国内総生産(GDP)に占める割合で見た場合の、国家の研究投資は、2018年に2.20%に達した。2019年にはわずかに減少して2.19%になる可能性がある。DIRD は増加する見込みである(額で+ 1.3%、推定)が、GDP(+ 1.5%)よりも低率である。
● 企業による国内研究開発支出は2018年に1.8%増
2018年、フランスに拠点を置く企業の国内研究・実験開発支出(DIRDE)は、2017年比で1.8%増加し、339億ユーロに達した。DIRDEとGDPの比率で測られる企業の研究投資は1.44%に達する。
研究部門別の国内研究開発支出の分布はかなりの集中が見られる。国内研究開発支出の観点から、上位3つの研究部門は、依然として自動車産業、航空・宇宙、製薬産業である。これら3つの研究部門は、企業による国内研究開発支出の32%を占めている。
自動車産業は2018年に44億ユーロの研究開発支出を達成し、2017年にわずかに減少した後、2018年に増加した(2017年に-0.3%の後、2018年に+ 1.8%)。単独でDIRDEの13.0%が集中する、フランスの主要研究部門である。それにもかかわらず、その重要度は2006年にDIRDEの16.9%になって以来、過去10年間で大幅に低下した。航空・宇宙における国内の研究開発支出は、2017年に減少した後、2018年にわずかに増加した(2018年には+ 0.5%、2017年は-4.3%)。航空・宇宙は、2018年の研究開発支出が35億ユーロであり、(2011年までDIRDで2番目の研究部門であった)製薬業界をまだ上回っている。実際、製薬業界での投資は2008年以降減少している。2017年に2.6%減少した後、2018年には2017年比で3.8%減少し、29億ユーロであった。
サービス部門全体は、2018年のDIRDEの25.9%、つまり88億ユーロを占め、2017年比で大幅に増加した(+ 7.2%)。その結果、サービス部門の研究開発支出はDIRDEの増加を後押しし、製造業部門の研究開発支出は2017年比で0.4%増加し、一次産業、エネルギー、建設部門の研究開発支出は4.9%減少している。
● 公的な直接資金支援が、企業の国内研究開発活動の8%以上をカバーしている
企業の研究開発活動への資金支援は、自己資金、フランス又は海外に拠点を置く他の企業、公的資源、国際的又は外国の組織、のいずれかによって行われる。自己資金を除くすべての外部リソースは、2018年に105億ユーロ、つまり2017年より2億ユーロ増えた。2018年の企業のDIRDの31%がこれらの外部リソースの資金支援を受けている。その内訳は、25%が直接公的支援、28%が国外(外国企業、国際・外国機関、EU基金)からの資金支援、47%がフランスに拠点を置く他の企業からの資金支援(4分の3以上同じグループに属している)で構成されている。
DIRDEの公的資金部分に関して、企業はその国内支出の8%に相当する26億ユーロの直接公的資金(政府からの受託又は補助金)を受け取っている。
航空・宇宙の研究開発企業は、直接的な公的研究開発資金の最大のシェア(33.9%)を受け取っており、これら企業の国内研究開発支出の25%を占めている。機器や測定装置の製造で研究開発活動を行っている企業も、直接的な公的研究開発資金のかなりの部分を受け取っている(17.6%)。公的支援はサービス部門にも関与している。例えば、公的資金の12.5%は、専門的、科学的、技術的活動の分野での研究開発の資金支援を可能にしている。それにもかかわらず、製造業部門は、サービス部門よりも多くの助成を受けており、
サービス部門がDIRDEの6%であるのに対して、製造業部門の直接公的資金はDIRDEの8%を占めている。上記の企業研究開発への直接的な公的資金には、研究費税額控除(CIR)や「新興イノベーション企業」(JEI)のステータスに関連する援助などの研究に対する税制上の優遇措置は含まれていない。
[DW編集局+JSTパリ事務所]