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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立衛生研究所(NIH)
- 元記事公開日:
- 2021/02/23
- 抄訳記事公開日:
- 2021/05/10
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NIHが「Long COVID」に対する新たな研究イニシアチブを開始
- 本文:
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2021年2月23日付けの米国国立衛生研究所(NIH)による標記記事の概要は以下のとおりである。
NIHのコリンズ所長が、COVID-19に感染し数週間経っても完全に回復しない人の原因を特定し、その予防と治療手段を見つけるための大規模イニシアチブを公表した。COVID-19の初期症状から回復した後も様々な症状が続く「Long COVID」と呼ばれる症状は、疲労、息切れ、ブレインフォグ(脳の霧)、睡眠障害、発熱、胃腸症状、不安、抑うつなど様々で、数カ月に亘って持続することがあり、症状は軽度なものから機能不全に至るものまで幅がある。また、感染後相当な期間が経過してから症状が現れルケースや、時間の経過とともに症状が進行するケースもある。2020年12月、NIHはワークショップを開催し、「Long COVID」の影響に関する知識の重要なギャップを明らかにし、2021年1月には、これらの新しい症状に関する世界最大の研究の成果を発表した。これらの症状は明確に定義されていないが、総称して「SARS-CoV-2感染後の急性後遺症」(PASC:Post-Acute Sequelae of SARS-CoV-2 infection)と呼ばれている。
2020年12月、米国連邦議会は、SARS-CoV-2感染による長期的な健康被害に関する研究を支援するため、NIHに4年間で11億5,000万ドルの資金を提供した。これを受けて、本日、NIHは新たに設立された「NIH PASC イニシアチブ」の研究公募の第一弾を発表した。本イニシアチブは、SARS-CoV-2がどのようにしてこのような広範かつ持続的な症状を引き起こすのかを解明し、これらの症状を治療または予防する方法を開発することを目的としている。
本イニシアチブでは、以下の科学的課題に取り組む予定である。
– 感染者集団全体におけるSARS-CoV-2感染からの回復のスペクトル
– SARS-CoV-2の急性感染後、COVID-19症状が持続または新たな症状が生じる患者の割合
– これらの長引く症状の根本的な生物学的原因
– 症状の個人差の理由
– SARS-CoV-2感染の慢性疾患への影響 [DW編集局+JSTワシントン事務所]