[本文]

国・地域名:
ロシア
元記事の言語:
英語
公開機関:
ロシア大統領府
元記事公開日:
2014/06/23
抄訳記事公開日:
2014/08/07

プーチン大統領、国立研究センター・クルチャトフ研究所所長と会談 

Meeting with Director of the National Research Centre Kurchatov Institute Mikhail Kovalchuk

本文:

ロシア大統領府の2014年6月23日付標記報道によると、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は国立研究センター・クルチャトフ研究所所長のミハイル・コヴァルチュク(Mikhail Kovalchuk)氏と会談した。クルチャトフ研究所の発展に関する国家プログラムの実施結果について同所長の報告概要は以下のとおり。

クルチャトフ研究所はかつて原子力研究所と呼ばれており、そのため原子力技術や原子力エネルギーは今なお同研究所の最重要課題である。しかしながら、大統領が2007年に「ロシアン・イニシアチブ」を発表して以来、我々は、全く新しい方向、いわばブレイクスルー的な展望のある方向を考えられるようになった。これは収束技術(convergent technologies)の開発と関係がある。これは本質的には、自然に近いシステムや材料を作ることを言っている。これこそが新しい方向であり、そこで我々は重要な結果も得た。

もうひとつは国際的活動である。近年世界の科学界には大きな再編の動きがあり、国際科学界でのロシアの役割は重要になってきている。ITER、CERNといった主要プロジェクトが欧州で実施されている。ドイツでも2つのプロジェクトが走っており、ロシアはこれらのプロジェクトに約25億ユーロ投資している。ITERは基本的にトカマク型であり、ソビエト・ロシアの発明である。ロシアは知的、人的、技術的投入に加えて、今やドイツに次ぐ第2の資金支援パートナーである。

クルチャトフ研究所は大統領令及び連邦法により、ロシアで最初の国立研究センターとして誕生した。この動きは、国内および世界の巨大な学際的研究機関(何よりもまず、核物理研究所を対象として)のポテンシャルを統合させ、あらゆる研究活動を密接に調整することを可能にしたという点で、極めて重要なステップであったと我々は考えている。

当然のことながら、その過程では問題も生じている。困難なプロセスであり、複雑な構造である。それでも調整という点ではかなり達成できた。今日、世界における我々のプレゼンスは重要であり、海外のパートナー諸国によりその点は評価されている。

[DW編集局]