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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2021/06/30
- 抄訳記事公開日:
- 2021/08/17
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欧州防衛基金により防衛産業の大規模で複雑な能力開発プロジェクトを12億ユーロで支援
- 本文:
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2021年6月30日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。
欧州委員会(EC)はこのほど、欧州連合(EU)防衛産業の競争力とイノベーション能力を支援する一連の決議を採択した。欧州防衛基金(EDF)の最初の年次ワークプログラムの採択は、共同防衛研究開発プロジェクトの支援を目的とした、総額12億ユーロに上るEUファンディングによる23件の提案公募の即時開始への道を開くものである。
さらに、EDFの先行プログラムである欧州防衛産業開発計画(EDIDP)の下で、26件の新規プロジェクトが1億5,800万ユーロを超える予算のファンディング対象として選抜された。さらに、2件の大型能力開発プロジェクトが、EDIDPの下で直接助成金1億3,700万ユーロを受け取った。
● 2021年EDFワークプログラム:目標の段階的変化
初年度、EDFは大規模で複雑なプロジェクトに総額12億ユーロの協調資金供給を行う。この野心的な資金支援を目的として、2021年のEDF予算9億3,000万ユーロに、2022年のEDF予算から2億9,000万ユーロが「追加」で補填された。これにより、他の有望な幅広いテーマを確実にカバーしながら、大規模で野心的な能力開発プロジェクトを開始することができる。
EUの防衛能力の断片化を避け、EU防衛産業の競争力を高め、製品と技術の相互運用性を高めることを目的として、2021年のEDFワークプログラムは、多くの能力開発・標準化プロジェクトにインセンティブを与え、支援を行う。
初年度、EDFは、次世代戦闘機システムや地上車両部隊、デジタル・モジュール型艦船、弾道ミサイル防衛などの大規模で複雑な防衛プラットフォームとシステムの準備に約7億ユーロを割り当てる。
約1億ユーロが重要技術(critical technologies)に充てられ、軍事作戦用の人工知能(AI)やクラウド、赤外線・無線周波数コンポーネント領域の半導体など、防衛機器のパフォーマンスとレジリエンスが強化される。
EDFはまた、特に宇宙(約5,000万ユーロ)、医療対応(約7,000万ユーロ)、デジタル・サイバー(約1億ユーロ)の分野で、他の民生向けのEU政策・プログラムとの相乗効果を高める。これは、相互交流を促進し、新しいプレーヤーの参入を可能にし、技術的依存の低減を目的としている。
EDFは、破壊的技術と中小企業向けの特定公募に割り当てられた1億2,000万ユーロ強を通じて、イノベーションを主導する。特に量子技術、付加製造技術、超地平線レーダーなど、画期的なイノベーションを促進し、有望な中小企業やスタートアップを活用する。
● 2020年 EDIDP の成果:26件の新規プロジェクトと2件の直接助成
最終的なEDIDPの資金支援サイクルにより、海上警備、サイバー状況認識、地上および空中戦など、多様で補完的な領域での多数の新規防衛能力開発に対する助成が実施された。
特に、26件の新規プロジェクトが1億5,800万ユーロを超える予算のファンディング対象として採択された。これらは、主に監視能力(宇宙ベースと海上能力の両方)、レジリエンス(化学・生物・放射性物質・核(CBRN)検出、対無人航空システム)、ハイエンド機能(精密攻撃、地上戦闘、空中戦)に焦点を当てたものである。
2020年のEDIDPサイクルでは、前回に引き続き、EDFが目的するモデルに適合していることを次の通り確認している。
・非常に魅力的なプログラム:700を超える機関が関与する63件の提案が公募で競う。
・防衛協力の強化:平均して加盟7か国から16の事業体が各プロジェクトに参加する。
・広範な地理的カバレッジ:加盟25か国から420の組織がプロジェクトに参加している。
・中小企業の強力な関与:事業体の35%が中小企業であり、ファンディング総額の30%を受けている。
・他のEU防衛イニシアチブとの一貫性:特に「永続的な構造化された協力(PESCO)」。26件のプロジェクトのうち15件がPESCOステータスを有している。2020年のEDIDPでは、第三国によって管理されている10の事業体が、有効なセキュリティベースの保証に従って、採択されたプロジェクトに関与している。
さらに、以下の2件の大型能力開発プロジェクトが、戦略的重要性が高いことを考慮して、合計1億3,700万ユーロの助成金を受けた。
・MALE RPAS(Eurodroneとしても知られる)、中高度・長期耐久性ドローンの開発を支援する(1億ユーロ)。戦術ドローン向けペイロード、ドローン群、センサー、低観測性戦術システムを支援する他の採択プロジェクトと併せて、EU軍の重要な資産であるドローンの技術主権を構築するべく、1億3,500万ユーロ強が投資される。
・欧州の安全なソフトウェア無線(ESSOR、3,700万ユーロ)は、通信技術(ソフトウェア無線)の欧州標準策定により、EU軍の相互運用性を高める。安全でレジリエンスのある通信(量子鍵配信を使用)、軍事プラットフォーム間の光ポイントツーポイント通信、戦術ネットワークのソリューションの支援のために選抜された他のプロジェクトと併せて、4,800万ユーロ強が安全な通信システムに投資される。 [DW編集局]