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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立情報科学・自動化研究所(INRIA)
- 元記事公開日:
- 2021/06/22
- 抄訳記事公開日:
- 2021/08/05
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INRIA 研究センターの研究チームがヒト型ロボット”Talos”を開発
- 本文:
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2021年6月22日付国立情報科学・自動化研究所(INRIA)の標記発表の概要は以下のとおり。
ナンシー(フランス北部の都市)では、INRIA 研究センターの LARSENチームが、研究室を巣立つヒト型ロボットを準備している。そのロボットは”Talos”と呼ばれ、体重は95キロ、身長は1.75メートル、両足で立つ。何時の日か、彼のようなロボットが現場で仕事をすることになる。
● 遠隔操作で操縦されるアバター・ロボット
Talos ロボットの使用は、「没入型遠隔操作」である。ロボットは、ロボット自身に任せられるのではなく、危険であったり通行不能な現場に送られて(ロボットを遠隔操作する)人間によって操作されるアバターである、と想像する必要がある。Talos は命令を受けて、(バーチャルリアリティ・ヘッドセットとモーション・キャプチャ・スーツを装備した)オペレータのジェスチャーに従う。人と機械が一緒に動く。
● ロボット技術の指揮をとるLARSENチーム
この約30人のチームは、機械学習とロボット技術の交差する領域で研究を行い、未知の世界と向き合い、間違いから学び、他のロボットや人間と対話できるロボットを想定している。
● Talos :人間のように見えるロボット
研究センターでは、Talos はそのオペレータの動きに従うようにプログラムされている。高価な機械に損傷を与える危険性のある突然の転倒を避けるべく、ロボットは今のところハーネスにつながれて働いている。
これらの実験は、3つの研究課題に応えることを目的としている。Wi-Fi信号が一時的に中断されたり遅延したりする場合でも、Talos は、オペレータの意図を「推測」するか、不足している命令を補うことによって、自律的に動きを継続するために、残りの動きを予測できなければならない。
第2の科学的チャレンジは、同じタイプの予測を活用して、この金属ボディに固有のダイナミクスを考慮に入れて、動きを適応させる。
第3に、ロボットはまた、損傷があった場合にそれを補償することを学び、例えば損傷した脚で最善を尽くす必要がある。歩き方だけでなく、足を引きずる方法も知っている必要がある。これらの目的を達成するべく、ロボットのダイナミクスを数学と学習アルゴリズムに変換する方程式のソリッドモデルを使用して、経験から学習する。
[DW編集局+JSTパリ事務所]