[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
環境・食糧・農村地域省(Defra)
元記事公開日:
2021/06/12
抄訳記事公開日:
2021/08/06

発展途上国の環境保護を支援するブルー・プラネット基金

Blue Planet Fund

本文:

環境・食糧・農林省(DEFRA)が2021年6月12日付で発表した標記ポリシー・ペーパーの概要は以下のとおり。

英国による5億ポンドのブループラネット基金は、発展途上国が海洋環境を保護し、貧困を削減することを支援する。

約30億人が食料安全保障と生計を海に依存しており、特に貧しい人々が海に依存している。海洋経済は、今後10年間で世界経済全体よりも急速に成長すると予想されており、発展途上国に経済を成長させ、人々の生活を向上させる機会を提供している。同時に、海洋は乱獲、汚染、生物多様性の喪失、気候変動による深刻で増大する脅威に直面している。

● 目的

ブループラネット基金の目的は、統合された方法で自然保護と気候変動対応を統合して進めるという英国の重点課題に沿っている。生物多様性、気候変動、海洋汚染、持続可能な魚介類の4つの相互に関連する分野で野心的な成果を追求する。

・生物多様性
海洋生態系を保護および強化し、負荷を低減し、回復力を高め、これらの資源への持続可能かつ公平なアクセスと利用を可能にすることにより、海洋生物多様性を改善し、生計を支援することを目指す。

・気候変動
特に包括的な自然ベースのソリューションを可能にし、投資することにより、気候変動への強靭性、適応、緩和における改善を目指す。

・海洋汚染
生活の向上、そしてより健康的な環境にも貢献する、陸上・海上での汚染源への取り組みを通じて、海洋汚染の削減を目指す。

・持続可能な魚介類
健全な生態系を支援し、海洋資源を乱獲せず、持続可能で包摂的で公平な生活を提供し、気候や社会経済的ショックに対する強靭性を高める方法で、魚介類の生産・流通を図ることを目指す。

● 資金の提供手段

この基金は、環境・食糧・農村地域省(DEFRA)と外務省(FCDO)によって管理されており、少なくとも5年間は運営される。セオリー・オブ・チェンジに基づいて、主要な海洋環境問題に体系的な変化をもたらせるように、ブループラネット基金を設計することを目指す。基金の成果を実現するべく、二国間および多国間レベルでさまざまなプログラムを計画している。

この基金の配分方法、管理方法は検討中であるが、英国政府はオープンで公正なコンペティションを考えており、全ての関係者に、このコンペティションに応募することを推奨する。

[DW編集局]