[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
新華社
元記事公開日:
2021/06/25
抄訳記事公開日:
2021/08/23

イノベーション予備人材の育成、中国が基礎教育段階の科学教育レベル向上に注力

「培育创新后备人才 我国着力提升基础教育阶段科学教育水平 」

本文:

2021年6月25日の中国新華社電は、中国が基礎教育段階における科学教育の水準向上に力を注ぎ、イノベーション予備人材を育成していることを伝え、次のように述べている。

科学者としての潜在的素質を備える青少年のグループは、科学技術強国の建設を加速するための人材の基盤である。中国国務院が先ごろ発表した「全国民科学リテラシー行動計画綱要(2021-2035年)」は、中国が「第14次五カ年計画」の期間中に、基礎教育段階における科学教育の水準向上に注力することを明確にした。

鄭永和北京師範大学科学教育研究院院長は、「青少年の時期は学生のイノベーションのリテラシーが発展する黄金期であり、非認知能力養成のセンシティブな時期である。そして、関連するモニタリングは、中国の青少年は学年が上になればなるほど、科学学習の興味が明らかに低下し、実践的な実験能力、総合的応用の能力、および高次の思考能力の育成が不十分となることを示している」と述べた。

また、同院長は、「科学技術イノベーション予備人材育成の関所を前に移し、科学教育の強固な基盤を築くことは、中国のイノベーション人材養成における欠点を長期的に解決し、ハイレベルのイノベーション人材不足の困難を根本から変える上で重要な意義を有している」とも語った。

綱要は、教育指導方式の変革を導き、発見的で、探究的で、オープンな教育指導を提唱し、学生の好奇心を保護し、知識欲と想像力をかきたてる。総合的資質評価制度を整備し、イノベーションの潜在的資質を有する学生の個別の成長を導く。農村地域の小中学校の科学教育インフラの建設および配備を強化し、農村地域への科学教育の活動と資源を増強させる。情報技術と科学教育の深い融合を推進し、シナリオ型、体験型、没入型学習を推進する。科学教育の質の評価と青少年の科学リテラシーモニタリング評価を完璧なものとするよう提起している。

同院長は、「教師は学業成果の6つの要素の中で最も主要な影響を及ぼす要素であり、青少年の科学リテラシー向上の一番重要な任務は、教師の科学リテラシーを向上させることである。しかし、中国、特に農村および辺鄙な地区の小中高科学教師の人数不足は深刻で、早急な質の向上が待たれており、科学技術強国建設および科学技術イノベーション予備人材育成のニーズを満たすことがまだできていないことを研究が示している」と述べている。

この点について、綱要は、「教師の科学リテラシー向上プロジェクトを実施し、科学教育とイノベーション人材育成を重要な内容とし、新しい科学技術知識と技能のトレーニングを強化する。地方の教師の支援計画を実施する。科学教師のオンライントレーニングの力を強化し、“末端へのトレーニングの提供”活動を掘り下げて展開し、毎年10万人の科学技術指導員を養成する」ことを提起している。

綱要に基づくと、「第14次五カ年計画」期間中、中国はまた、高等教育段階の科学教育と科学普及の活動を推進し、科学技術イノベーション予備人材育成計画の実施および学校内外での科学教育資源の効果的な連携メカニズムの構築等の措置を通じて、青少年の科学リテラシーの向上を推進する。

[DW編集局]