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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2021/07/06
- 抄訳記事公開日:
- 2021/08/30
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2021~2024年国家オープンサイエンス計画:フランスのオープンサイエンスの一般化に向けて
- 本文:
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2021年7月6日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
第1次の2018~2021年オープンサイエンス計画は大きな進歩を可能にした。フランスはオープンサイエンスの分野で首尾一貫したダイナミックな政策を採用し、オープンアクセスにおけるフランスの科学出版物の割合は2017年の41%から2019年には56%に増加した。
MESRI は、オープンサイエンスの実践を一般化することを目的とした「第2次2021~2024年国家オープンサイエンス計画」を立ち上げることにより、そのコミットメントと取り組みを強化する。
この新規計画は、前計画の更新の結果ではなく、新しく目標を拡大強化した結果である。それは、研究のプロセス全体を、出版物はもちろん、データやソースコードのオープン化の問題である。
第2次計画は、2016年のデジタル共和国法を起点とし、2020年の研究計画法によって確認された野心的な軌道に沿ったものである。これによると、研究者・教職研究者の任務にオープンサイエンスが含まれ、2030年に オープンアクセス出版 100%が目標として設定されている。これは、首相が推進するデータ、アルゴリズム、ソースコードに関する国家政策に基づくもので、研究者からの要求の処理を迅速化するために、国のコミットメント憲章を数日以内に公開することにより、研究者の公開データへのアクセスを容易にする狙いがある。
● 第2次国家オープンサイエンス計画の4つの軸
・出版物へのオープンアクセスを一般化する
・研究データを構造化、共有、公開する
・研究によって作成されたソースコードをオープン化し利用促進を図る
・オープンサイエンスをデフォルトの原則にするべく実践面の変革を図る● 第2次国家オープンサイエンス計画に関する主要な措置
・国家オープンサイエンス基金と将来への投資計画プログラムの資金に基づき、オープンサイエンスの予算を3倍にする。したがって、予算は年間500万ユーロから1,500万ユーロに増加する。
・フランスの研究によって生成されたデータの共有と公開を促進するために、国家研究データプラットフォーム”Recherche Data Gouv”を創設する。
・公的資金によるプロジェクト公募によってファンディングを受けた研究に由来する記事や書籍のオープンアクセスでの出版義務を一般化する。
・科学的知識の流通を促進するために、フランスの研究者の出版物を翻訳する。
・フリーソフトウェア・ポリシーを推進する。
・公的資金でファンディングを受けた研究由来のソースコードのフリーライセンスによる配布を促進・支援する。
・高等教育、研究、イノベーションによるソースコードの作成に力点を置く。
・学生や研究スタッフのキャリアを通じて、オープンサイエンスのスキルを開発・促進する。
・研究者・教職研究者、プロジェクト、研究機関の評価において、オープンサイエンスと科学的成果の多様性を有効評価する。 [DW編集局+JSTパリ事務所]