[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2021/08/09
抄訳記事公開日:
2021/09/16

BMUとBMBFが気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書を発表

Weltklimarat: Den Klimawandel bekämpfen und für die Folgen Vorsorge betreiben

本文:

2021年8月9日付ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の標記報道発表の概要は以下のとおりである。
ドイツ連邦環境省(BMU)とBMBFが気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書を発表した。
シュルツBMU大臣と、カルリチェクBMBF大臣は、ベルリンでIPCCの報告書を発表した。報告書では、気候に与える人間の影響が明確に示され、その結果生じる気候変動は、世界のすべての地域の異常気象に具体的な影響をおよぼすと指摘している。気候変動はここ数十年で以前よりも急速に進行している。温暖化の進行に伴い、水の循環の変化や、熱波や豪雨などの極端な天候など、人間や自然へのリスクが増加し続けている。
シュルツBMU大臣は次のように説明した。「十分な警鐘が鳴らされてきた。今日のIPCC報告書は、すでに分かっていることではあるが、地球を救うための時間が無くなりつつあることを改めて思い起こさせるものである。報告書はまた気候変動がもたらす多くの影響を、もはや避けることができなくなったことを明らかにしている。ドイツでは、7月の集中豪雨の後の壊滅的な洪水や、近年の持続的な干ばつなど、これをすでに経験している。パリ協定は、私たちにとっての歩むべき道を設定し、3か月後にグラスゴーで開催される国連気候サミットは、国際社会が実現しなければならない決定的な瞬間である。可能な限り、多くの他の国々が野心的な気候目標を掲げ、未解決な交渉事項について合意に達するという絶対的な意思が必要である」。
カルリチェクBMBF大臣は、次のように述べた。「IPCCの報告書は、もはや無視できない警告である。観測、測定、気候モデルの向上を通して、世界の気候を変えているのは我々人間であることは、もはや少しの疑いもないことがわかった。したがって、気候変動に全力で対処するために、科学と研究にさらに大規模な投資を行なう予定である。今後数年間で、持続可能性の研究だけで40億ユーロ以上を費やす予定である。研究はさらに正確に地域の極端な天候を予測し、特に熱波や洪水の危険に晒されている地域において、自治体やインフラの防災措置のための勧告の提供に役立つものでなければならない。BMBFでは年間6,500万ユーロで、気候の影響とそれに適応するための基礎および応用研究に資金を提供している。今後は、研究成果をより具体的にそして何よりも早期に出していくことが重要である」。

[DW編集局]