[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
元記事公開日:
2021/08/11
抄訳記事公開日:
2021/10/07

「国際企業家精神調査(GEM)2020」が起業家の多様化の進行を示す

Global Entrepreneurship Monitor: Vielfalt wächst! Viele Jüngere, Frauen und Menschen mit Einwanderungsgeschichte gründen ihr eigenes Unternehmen

本文:

2021年8月11日付ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)の標記報道発表の概要は以下のとおりである。
本日発表された「国際企業家精神調査(GEM)2020」の結果から、起業する人々の多様化が進んでいることがわかる。女性創業者や若い起業家が増え、移民の背景を持つ人々による創業も増えている。
デジタル経済とスタートアップの担当委員であるトーマス・ヤルゾムベク(Thomas Jarzombek)氏は次のように述べている。「コロナパンデミックが残した負の問題が未だあるのにもかかわらず、GEMの最新のデ-タは喜ばしい進展を見せている。多くの若者、女性、そして移民の歴史を持つ人々がスタートアップの一歩を歩み始めている。起業家は社会市場経済の中心的なプレーヤーである。彼らは自身や他の人のために雇用を創出するだけではなく、変化する枠組みにも機敏に対応できる。特に危機の時代においては、革新的なソリューションを試し、それにより構造変化を推進する新しい企業が非常に重要である」。
GEMレポートによれば、コロナパンデミックは起業を刺激すると同時にブレーキをかけている。2020年の起業率は4.8%で、これは2018年の水準(5.0%)とほぼ同じである。2019年は7.6%であった。2020年起業の4分の1は、コロナパンデミックによって生じた起業の機会を捉えたものであった。反対に、起業を意図していた人々の63%は、パンデミックのために、2020年春に予定していた起業を延期した。
ドイツでは、この3年ほど、より若い年齢層に起業活動が集中している。2020年に18歳から24歳が全年齢層で最も高い起業率を記録し、6.8%、25歳から34歳の年齢層では5.4%であった。18歳から24歳の若者の起業率は、最高齢の55歳から64歳の若者の起業率2.4%に比べて約3倍である。
女性の起業率は、4.4%で、男性(5.1%)とほぼ同程度に高いが、もちろん改善の余地はある。女性による起業はコロナパンデミックの間でも安定していた。国際比較ではドイツの男性と女性の起業率はバランスのとれたものとなっている。移民の歴史を持つ人々の起業率は、2020年に5.6%で、移民の歴史を持たない人々の起業率(4.7%)よりも高くなっている。移民の歴史を持つ人々には、比較的プロセス改革を実現する人が多い。

[DW編集局]