[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)
元記事公開日:
2021/09/08
抄訳記事公開日:
2021/10/22

市場にイノベーションをもたらす次世代科学研究リーダー97人に1億1,300万ポンドの支援

Next generation of UK science leaders backed with £113 million to bring innovations to market

本文:

2021年9月8日付ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)の標記発表の概要は以下のとおり。

1億1,300万ポンドの政府資金注入の恩恵を受ける100件近くの最先端プロジェクトには、英国の農民を支援する4本足のロボット、クローン病などの慢性疾患を治療するための新しいタイプの治療法などがある。

9月8日、アマンダ・ソルウェイ科学担当大臣は、英国で最も有望な科学・研究リーダーの97人が1億1,300万ポンドの支援を受けると発表した。これにより、彼らの革新的なアイデアを研究室から市場にもたらし、気候変動から慢性疾患に至るまで主要な地球規模の問題に取り組むための大胆な解決策を提供することを目指す。

今回支援を受ける英国の将来の科学的リーダーの中には、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のディミトリオス・カノウラス(Dimitrios Kanoulas)博士がいる。同博士はRoboHike プロジェクトを主導し、自律型4本足ロボットに、建設や農業などの困難な地形や自然災害の現場をナビゲートする機能を提供する。これにより、サービスや緊急援助のタイムリーな提供が不可欠な状況で、迅速で堅牢で信頼性の高いナビゲーションが可能になる。

ニューカッスル大学のユージャン・ワン(Yujiang Wang)博士が率いる別のプロジェクトでは、長期的な脳記録をウェアラブル環境センサーと組み合わせて使用し、てんかん発作の変動をキャプチャして分析する。その目的は、発作の活動と重症度がケースバイケースでどのように変化するかをより的確に理解することであり、同博士のチームが個々の患者の今後の発作の重症度を予測し、それらの重症度を軽減するる将来の治療法を開発できるようにすることである。

次世代の世界クラスの英国科学者のキャリア確立を目的とした英国研究・イノベーション機構(UKRI) の主要制度である「将来のリーダー・フェローシップ」を通じて提供されるこの投資により、大学や企業の研究者は、必要な設備に資金を提供したり、研究者の賃金を支払うことで、研究を迅速に進めることができる。

政府は、「将来のリーダー・フェローシップ」イニシアチブに3年間で9億ポンド以上を約束している。今回支援されるプロジェクトは、7月のイノベーション戦略の発表を通じて示されているように、科学、研究、イノベーションの世界的リーダーとしての英国の地位を確固たるものにするという政府目標の重要部分を成すものである。

[DW編集局]