[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
原子力・代替エネルギー庁(CEA)
元記事公開日:
2021/10/12
抄訳記事公開日:
2021/12/16

「France 2030」投資計画におけるCEAの役割

Le CEA au service du plan d’investissement « France 2030

本文:

2021年10月12日付原子力・代替エネルギー庁(CEA)の標記発表の概要は以下のとおり。

マクロン大統領がこのほど発表した投資計画「France 2030」を発表した。300億ユーロのこの計画は、環境移行という課題に対処しながら、競争力を強化し、フランスと欧州の主権を強化することを目的としている。これは、メーカー、研究機関、スタートアップの間の強力なパートナーシップによる、技術的で破壊的なイノベーションの展開に基づくものである。10項目の目標が、それらを達成するために必要な条件とともに、掲げられているが、これらはすべて、CEAが長年にわたってチームを動員してきたテーマである。したがって、CEAは、「France 2030」の野心的計画、特に以下のテーマ軸完全に参加する。

● 小型モジュール型原子炉(SMR)と革新的な原子力

CEAは、EDFの戦略的下請け業者であるNaval GroupとTechnicAtome 社の支援を受けてEDFが試験運用する「Nuward」と呼ばれるSMRを開発するプロジェクトに関与している。輸出向け商用化は2030年代に予定されている。

● 脱炭素をはかる水素

CEAは、高温電解技術の工業化・実証プロジェクトにおいて、Genvia 合弁事業および関連する産業エコシステムを特に支援している。

● 再生可能エネルギー

CEAは約30年間、再生可能エネルギーの分野に深く関わっており、主に太陽光エネルギーと電気自動車用バッテリーを対象とした研究開発を行っている。

● 持続可能なモビリティ

CEAは、20年以上にわたり、道路、海上、空路で、環境への影響が少ないモビリティの主要な課題に取り組んできた。材料や構成部品から統合システムに至るまで、研究開発バリューチェーン全体に関与している。

● 未来の工場

CEAは、20年以上にわたり、人工知能(AI)、ロボット技術、デジタルツイン、IoTなどのメーカーと協力して、未来の工場向けに幅広いデジタル技術を開発してきた。

● 未来の医療技術

CEAは、その創設以来、生物学・医療研究部門の研究に関与しており、パートナーの臨床研究組織と緊密に協力して、未来の医療の出現に貢献するために、長年にわたって開発したすべてのスキルを活用する予定である。

● 循環経済

フランスへの原材料の供給を確保し、それらの環境への影響を制限し、より責任のあるものにする。核燃料サイクルの分野における長年のノウハウとスキルを備えたCEAは、重要な材料に対するこの循環経済アプローチを10年以上研究プログラムに取り入れている。 新たな製造チェーンにこれを再導入することを目的として、採掘生産から構成部品のリサイクルまで、材料のライフサイクル全体に介入する。

● マイクロエレクトロニクス

マイクロ技術とナノ技術の分野のパイオニアであるCEAは、革新的なアプリケーション・ソリューション、競争力の要素を開発し、(クリーンで安全なエネルギー、医療と福祉、持続可能な輸送、情報技術など)現在のグローバルな課題に対応している。

● デジタル技術

・量子
CEAは、30年以上にわたり、量子コンピューティングの分野における基礎研究・応用研究の主要なプレーヤーである。
・人工知能(AI)
CEAは、アルゴリズム、システム、技術のレベルにおけるAIのバリューチェーン全体に関する確かな研究と、産業ニーズに関する確かな知識を持っている。
・サイバーセキュリティ
CEAは、組織化されたグループによる大規模な攻撃に対処する、サイバーセキュリティの戦略と研究リソースを備えている。

[DW編集局+JSTパリ事務所]