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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)
- 元記事公開日:
- 2021/09/27
- 抄訳記事公開日:
- 2021/12/13
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イノベーションのためのリアルラボ法の新しい法的範囲(1)
- 本文:
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2021年9月27日付ドイツ連邦経済エネルギー省(BMWi)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。なお本稿は前半・後半の2部に分けて記した。
BMWiは、実証実験のための統一的でイノベーションにやさしい規則の策定を進める。
リアルラボでのデジタル・イノベーションのテストを容易にするために多くのことが行なわれてきた。それにもかかわらず、イノベーションの多くの分野では、リアルラボのための法的オプションは存在していない。またそれが存在するところでも、特に中規模企業やスタートアップにとっては、法的状況は複雑で、理解することが難しい場合が多い。そこで、BMWiでは、統一的でイノベーションに優しいリアルラボのための枠組み条件を提供し、イノベーションをテストするための新しい法的範囲を創り出すための、リアルラボ法のコンセプトを提示した。なぜリアルラボなのか?
リアルラボは、一般的には許可されない実際の条件下で、デジタル技術やビジネスモデルのテストを可能にする。そのためには、一時的に法的要件の例外を認める、いわゆる実験条項を使用することが多い。このようにして、立法府も早い段階でイノベーションの効果を知り、イノベーションに優しい、エビデンスに基づいた、責任ある規制環境を設計することができる。リアルラボ戦略:
リアルラボ戦略の一環として、BMWiは連邦政府の他府省と緊密に連携し、リアルラボの構造と法的可能性を向上させる。2021年4月13日連邦省庁は、官僚作業負担軽減パッケージの中で、将来新しい法律ができるたびに、実験条項を含めることによって、新しいリアルラボが可能となるかどうかを検討することを約束した。自動運転や自律走行、革新的な旅客輸送モデル、デジタルホテルチェックインやデジタル口座開設のためのブロックチェーンを利用した本人確認プロセスなどをテストするために、新たな改善された実験条項が設けられた。BMWiは、また実験条項や現在の法的意見の策定のために、他の省庁を支援している。
欧州レベルでのリアルラボの法的枠組みも改善するために、EU理事会もドイツ議長国の提案により、2020年11月16日にリアルラボと実験条項に関する決定を採択している。進歩にもかかわらず行動の必要性:
これまでの進歩にもかかわらず、イノベーションの多くの分野でリアルラボのための法的機会が未だ不足している。また法的な選択肢があった場合でも、リアルラボのための統一された、イノベーションに優しい「基準」が不足していることが多い。
実際に見られる問題は次の通りである。
1)有望なテクノロジーやビジネスモデルが活用されていないか、あるいは海外に移転している。
2)特に中規模会社やスタートアップは、リアルラボが提供する機会をほとん利用していない。
3)自治体のイノベーション・プロジェクトが存在しない。4)立法がデジタルの変化に後れを取っていて、関連する将来の技術とその影響について十分な情報を持っていない。
リアルラボ法のコンセプト:こうしたことからBMWiは、リアルラボでイノベーションをテストするための統一的でイノベーションにやさしい枠組みを構築し、新しいイノベーションの法的範囲を可能にする、リアルラボ法のコンセプトを発表した。
統一規格と分野に特有の実験条項の組み合わせ:
リアルラボ法は、連邦レベルで首尾一貫した、同時に機動的なフレームワークを構築し、リアルラボの承認、実施、評価のための包括的な基準を定めている。これらの基準は、企業、研究機関、自治体に魅力的な条件を提供し、同時に規制の学習を促進するために、将来のリアルラボや実験条項の設計と実施において常に考慮されるべきである。
この法律の目的は、実験条項が、イノベーターにとって計画上のセキュリティと魅力的な投資条件をつくり上げることを、保証することである。(後半へ続く)
[DW編集局]