中国科学院は、全院基礎研究工作会議を開催し、「基礎研究を強化に関する中国科学院の意見」（「基礎研究10条」）を制定し、基礎研究強化の一連の思考の筋道、新しい政策、新しい措置を提起したと発表した。概要以下の通り。

中国科学院は、国の戦略的科学技術力として、基礎研究とキーポイントとなる核心技術の強化を科学技術イノベーションの二大中心任務として確立し、ハイレベルな科学技術自立自強と科学技術強国建設の推進に邁進している。

新時代の基礎研究の強化をめぐって、中国科学院は、自身の位置付けと独特の優位性に立脚して、ミッション主導の制度化された基礎研究に力を注ぐ。更に基礎研究の位置付けの大幅調整を推進し、システム再編制を組織し、政策の改革を完璧に行う。加えて国の戦略的科学技術力の主力としての役割を確実に発揮させ、国の戦略的ニーズを満たすために科学的基礎とキーポイントとなる核心技術のサポートを提供するよう提起している。

基礎研究十条

１．基礎研究の位置付けを調整する

国家戦略のニーズと科学のフロンティアにおける重大問題をめぐる方向性、体系化された基礎研究を主要任務とする。

２．重点的科学研究の配置を最適化する

新しい段階の科学技術革命のフロンティアの方向に焦点を合わせ、科学技術イノベーションをリードし、産業の発展をサポートする基礎研究の配置を構築する。

３．科学研究院・研究所の改革を深化させる

国際的に一流の科学研究機構の建設を加速し、国際的影響力を備える基礎研究のハイランドを築き上げる。

４．科学研究テーマ選択メカニズムを革新する

ニーズによる方向主導と問題による方向主導を強化し、「何をしているのか」、「何をやりたいのか」から「何をすべきか」への転換を実現する。

５．科学研究の組織方式を変革する

科学研究の組織方式および管理方式を改革し、イノベーションの活力をかきたて、イノベーションの効能を高める。

６．重用施設の役割を発揮させる

国の重用科学技術基礎施設を基とした制度化基礎研究を展開する。

７．人材集団の構築を強化する

2030年に目を向け、青年科学者を主体としたハイレベルな基礎研究人材集団の構築を加速する。

８．科学技術評価制度を改革する

基礎研究の法則に合致し、制度化された科学研究の要求に適応した評価体系を構築する。

９．国際科学技術協力を強化する

主要な国際科学プロジェクトを提起し、開始する。

１０．良好な科学研究エコロジーを作り上げる

科学者精神を強力に広く発揚し、国の発展と社会の進歩に奉仕する基礎研究の価値を強化する

[DW編集局]