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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2022/01/18
- 抄訳記事公開日:
- 2022/03/25
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欧州委員会が研究・イノベーションにおける外国の干渉軽減に役立つツールキットを公開
Commission publishes a toolkit to help mitigate foreign interference in research and innovation
- 本文:
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2022年1月18日付欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり。
欧州委員会はこのほど、研究・イノベーションにおける外国の干渉を軽減する方法に関する「ツールキット」を発表した。このツールキットは、欧州連合(EU)の高等教育機関と研究実施機関が、学問の自由、インテグリティ、機関の自律性などの基本的な価値を保護し、スタッフ、学生、研究成果、資産を保護するためのベストプラクティスの概要を示している。
学術的・技術的協力の国際ネットワークは、我々のグローバルな課題に対する解決策を見つける上で重要な役割を果たしている。同時に、活動の拡大には、研究・イノベーションの関係者が考慮しなければならない多くのリスクと課題が伴う。
今回の発表は、EUの高等教育機関と研究実施機関が外国からのリスクと課題に取り組むための包括的な戦略の策定に役立つツールキットを提供するものである。ツールキットは、価値、ガバナンス、パートナーシップ、サイバーセキュリティの4つのカテゴリに分類された主要な注目分野をカバーしている。
(完全に網羅されているわけではないが)考えられる緩和策のリストは、研究・イノベーション関係者が外国の干渉に対処するべく、意識向上、予防、対応、回復の4段階で構成される包括的なアプローチを開発するのに役立つ。これにより、効果的な対応と復旧機能を確保しながら、リスク低減とレジリエンス強化のバランスを確保する。
本ツールキットは、加盟国や研究・イノベーションの利害関係者と共同創出されたもので、欧州研究圏(ERA)政策アジェンダの学問の自由に関する活動に貢献する。
背景
外国の干渉は、強制的、秘密的、欺瞞的、腐敗的であり、EUの主権、価値観、利益に反するもので、外国の国家レベルの当事者またはその代理者によって活動が行われる場合に発生する。
科学研究は本質的に協力的プロセスであり、研究者や組織は通常、既存の研究に基づいて、さらなる科学的発展のために協力する。高等教育機関と研究実施機関は、社会における卓越した役割、官民および第三セクターとの協力、知識と革新的な新技術の創造により、外国の関係者にとって特に関心の対象となる。これらの知識や新技術は、社会的課題に取り組み、繁栄を確保するために不可欠であり、多くの場合、民事・軍事の二重使用に関連している。
[DW編集局]