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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2022/01/28
- 抄訳記事公開日:
- 2022/04/15
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BMBFが医学情報イニシアチブ拡大のための新たな助成ガイドラインを発表
Stark-Watzinger: Die Gesundheitsforschung muss digitaler werden
- 本文:
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2022年1月28日付ドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、医学情報イニシアチブ(MII)の拡大に向けた新たな助成ガイドラインを公表した。BMBFによって助成されてきたMIIは、ドイツにおける予防的で危機に対応する近代的な医療システムのために、近年重要な革新を打ち出して来たが、新たに公開されたMII拡大のための助成ガイドラインにより、ドイツではデータをベースにした医学研究の新しいフェーズが始まる。
シュタルク・ヴァッツィンガーBMBF大臣は次のように述べている。
「研究で得られた知識を実践に移すことが、機会を提供することを旨とする我省の使命である。従って医療システムのデジタル化に際しては、分散型で良好にネットワーク化された研究データ・インフラに依存する。今回公表されたMII拡大のための助成ガイドラインにより、そのためのコースを設定する。MIIは、医学研究におけるデジタル化を全国的に実現するために、今後他のイニシアチブとのネットワーク化をより緊密にしたいと考えている。MIIは研究で得られた幅広い医学データセットを科学に提供することで、ドイツにおけるデータをベースとする医学研究の中心になる。その顕著な例が、MIIと大学医学ネットワークとの間の緊密な協力関係である。ここでは、ドイツの全大学病院のCOVID-19患者のデータを分析するための、データ・プラットフォームが共同で設立された。なぜなら、パンデミックの経験から、大規模データプールの分析が、命を救う知見に繋がることがわかったからである。医学研究はさらにデジタル化すべきであり、新しい助成ガイドラインは、そのための重要なツールである」。
シャリテのベルリン医学研究所(BIH)のデジタル医学センターの創設ディレクターであり、ハイデルベルク大学病院名誉教授であるローランド・アイルス(Prof. Roland Eils)氏は「MIIの支援により、10年以上の停滞していた医療分野のデジタル化に大きな弾みをつけることができたことは確かである。MIIが、パンデミックと闘う上で、大学医療ネットワークの迅速な立ち上げという、非常な成功のための重要な踏み石になれたことは、特に強調されるものである」と述べている。
■バックグラウンド:
MIIの助成プログラムは、モジュール構造となっている。開発・ネットワークフェーズ(2018-2022)では、BMBFは大学病院のデータ統合センターの設立に2億ユーロ以上の資金援助を行った。
今後の開発・拡大フェーズ(2023-2026)での焦点は、大学病院間の協力の拡大と、新たなパートナーとの協働である。
さらにBMBFは、MIIの一環で6つの「健康のためのデジタル・プログレス・ハブ(Digitale FortschrittsHubs Gesundheit)」に約5,000万ユーロを助成する予定である(2021-2025)。 [DW編集局]