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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 環境品質会議(CEQ)
- 元記事公開日:
- 2022/02/15
- 抄訳記事公開日:
- 2022/05/06
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炭素の回収、利用、隔離を展開する環境品質会議の新ガイダンス
CEQ Issues New Guidance to Responsibly Develop Carbon Capture, Utilization, and Sequestration
- 本文:
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2022年2月15日付、大統領府環境品質会議(CEQ)による標記発表は以下のとおり。
大統領府環境品質会議(CEQ)は、炭素の回収、利用、隔離(CCUS)技術の進歩が地域社会の意見を取り入れ、利用可能な最良の科学を反映した責任ある方法で行われるよう、連邦政府機関に対して新たなガイダンスを提示した。このガイダンスの作成は、2020年12月に法制化された「革新的技術による重要な排出ガス利用(USE IT)法」によって義務付けられたものである。
CCUSとは、大気、または煙突などの点源から炭素汚染を除去し、除去した炭素を恒久的に貯蔵する技術を指す。CCUSは、工場で、脱炭素化が難しく経費のかかる化学反応や高温処理からの排出を削減することができる。科学的分析によれば、ネットゼロ経済を達成するためには、米国やその他の国々が、これまでに大気中に放出した炭素汚染を除去して貯蔵する必要があることが判明している。
現政権は、CCUSの行動が、部族自治体との早期協議や、地域社会、利害関係者、その他の主権者の有意義な関与を含む、適切なタイミングと強力な規制体制のもとで検討されることが必要不可欠であると認識している。また、CCUSプロジェクトが、高収入の組合雇用と訓練プログラムを生み出すことも認識している。
本CCUSガイダンスは、過負荷となる地域社会を直接的、間接的、および累積的な影響から保護するために、CCUSプロジェクトの審査と展開の早い段階から環境正義と公平性の考慮を組み込むことの重要性を強調している。さらに、部族協議と利害関係者の参加計画をしっかりと策定し、定期的な参加の必要性を繰り返し述べている。政府は、CCUSの取り組みに向けた環境正義の展開と適用の優先を奨励している。
その中で要請される行動は以下のとおり。
・ 計画プロセスの早期段階で、CCUS行動が潜在的にホストコミュニティに与える影響を評価する。
・ 部族協議と利害関係者の参加に先立ち、CCUSの効果、費用、および利益に関する情報を提供する。
・ 自治体間の関係を強化する方法により、CCUSプロジェクトに関する部族自治体にコンサルティングを行う。
・ 直接的、間接的、および累積的な影響の評価、および適切な緩和および回避策の特定を含め、負荷の大きい、あるいは十分なサービスを受けていない地域社会への追加負担を回避する。
・ 環境への影響を減らすように設計された適用可能な緩和策に関し、地域社会に透明性と説明責任を提供する。「超党派インフラ法」による120億ドル以上のCCUS投資が準備される中、本ガイダンスは、地域社会の視点から情報を獲得し、気候、公衆衛生、および経済目標に沿ったプロジェクトを促進する。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]