（2022年4月28日付、フランス航空宇宙工業会（GIFAS）の標記発表の概要は以下のとおり）

フランス航空宇宙工業会（GIFAS）は、航空宇宙セクターの新興企業・企業間の協力を加速するクラブ組織「StartAir」を立ち上げる。

StartAirは、GIFASによって連合を組むハイテク部門の中核として、スタートアップ企業と業界の中小・中堅企業や主要なシステムメーカー、元請業者を結び付ける。スタートアップ企業と既存の企業の能力を組み合わせることで、航空・宇宙産業のイノベーション、製品、用途、サービスなどの課題に対処し、新たな資産を有する産業部門を構築する。さらにStartAirは、スタートアップ企業が技術イノベーションを促進し、新しい市場にアクセスし、将来的なチャンピオンになることを支援することで、フランスと欧州の自立性強化に努める。

StartAir内では、若い組織が、開発に向けた経験の共有とフィードバック、援助、支援、助言による恩恵を受ける。GIFASメンバーによるエコシステムは、その成長に向けて完全に開かれている。非常に具体的に言うと、GIFASは、スポンサーシップ・プロセスを通じて、StartAirのメンバーであるスタートアップ企業を支援する。業界スポンサーは、制度的、産業的、科学的なメカニズムと関係者に関する知識を共有する。

上記のスタートアップ企業は、航空、防衛、宇宙のプレーヤーを擁するグループの影響力と制度的関係の能力による恩恵を受ける。StartAirに迎えられるスタートアップ企業は、GIFASのメンバーになる。したがって、スタートアップ企業はグループの多くの作業に参加することで、国内、欧州、国際レベルの専門家の分析による恩恵を受ける。また、この業界のイベント、特にGIFASがフランスの航空・宇宙産業を代表して統括する国際見本市や外国視察ミッションにアクセスすることができる。また、すべてのGIFASメンバー間で共有される情報・コラボレーションツールにもアクセスできる。

GIFASのギヨーム・フォーリ会長は「StartAirクラブの立ち上げに満足している。新興企業のイノベーションと、私たちのグループのプレーヤーの産業力を結集させ、明日の航空・宇宙の課題に対処するための勝利の公式である」と話した。
またGIFASの航空防衛機器グループ（GEAD）のメンバーである Hemeria社社長のフィリップ・ゴウティエ氏は「StartAir 内に新興企業を迎え入れることで、GIFASはこれらの若い革新的なプレーヤーを援助・支援する。そうした若いメンバーのエネルギー、大胆さ、創造性が、われわれの航空・宇宙産業にも多くをもたらすことは間違いない」と述べている。

GIFAS会長は、2022年に部門全体で1万5,000人以上の採用を予定していることを明らかにした。このようにGIFASは、全国で、主に無期限雇用契約（CDI）を中心に1万5,000を超えるポジションで、航空・宇宙産業向けの採用キャンペーン「L’AéroRecrute」の開始を発表している。
その目的は、若い卒業生であるか、経験豊富であるか、あるいはイノベーションが日常的に起こる環境において専門的な経験を積んだり魅力的なキャリアのための再教育を受けたりしているかにかかわらず、CAP（職業適格証）からBac+8まであらゆるレベルの候補者に対して、最先端の情熱的な職業を知らしめ、その増進を図ることである。

[DW編集局+JSTパリ事務所]