[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2022/04/27
抄訳記事公開日:
2022/06/17

BMBFが女生徒のための世界最大のキャリア・オリエンテーション・プロジェクトを共同で助成

Stark-Watzinger: „Mädchen brauchen starke Vorbilder – vor allem in den Chefetagen“

本文:

(2022年4月27日付ドイツ連邦教育研究省(BMBF)による標記報道発表の概要は以下のとおり)

女性教授の割合は4人に1人のみで、大学の学長では5大学で1人しか女性はいない。
明日の「女子の日 “Girls’Day”」に、連邦教育研究省(BMBF)と、連邦家庭・高齢者・婦人・青少年省(BMFSFJ)は、女生徒のための世界最大のキャリア・オリエンテーション・プロジェクトを共同で助成する。目的は女生徒が学習コースやキャリアを選択する時に自分の興味に従い、いわゆる世間の常識に惑わされないように奨励することである。
ドイツの職業訓練と労働市場は依然として性別によって大きく分かれている。職業上の適性に関する概念は、ステレオタイプの役割モデルと密接に関連している。自動車メカトロニクスや産業機械の分野では、研修生の中で女性は10%未満であり、女性のイメージが強い医療分野では、この不平等な比率が殆ど逆転している。医療助手の男性比率はわずか2%である。
大学では、アカデミック・キャリアが上がるほど女性の割合は減少している。アビトゥア(Abitur:高校卒業資格兼大学入学資格)と研究の開始時には、女性の割合が優勢であるのに対し、博士課程の学生は45%に減少、ポスドクはわずか35%である。教授になるのは女性は4分の1であり、大学では5校に1校しか女性が学長になっていない。
シュタルク・ヴァッツィンガーBMBF大臣は次のように述べている。
「女子には、職業訓練であれ、科学や研究であれ、職業選択やキャリアにおいて、強力なロールモデルが必要である。科学論文が女性によって書かれた場合、引用頻度が明らかに低いことは受け入れられるものではない。連立協定では、これからの10年で、男女平等を達成することを提唱している。BMBFは、女性教授職を増加させる女性教授プログラムや、あらゆる分野の女性研究者を世間に知らしめることを目的とした現在の助成ガイドライン “Innovative Frauen im Fokus” に基づくプロジェクトなどの一連の措置を通してこれに貢献している」。

背景
「女子の日」は、世界中の女生徒のための最大のオリエンテーション・プロジェクトである。
ドイツの若い女性は特に良い学校教育を受けているのにもかかわらず、職業訓練のプログラムでは、わずか10種類程度の職業からしか選択していない。そのうち科学的・技術的な職業は1つもない。その結果、彼女らがキャリアアップの機会を十分に活用できないだけでなく、企業においては、技術関連の分野で、能力資格のある若い人材が不足する事態となっている。

[DW編集局]