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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- デジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)
- 元記事公開日:
- 2022/06/13
- 抄訳記事公開日:
- 2022/07/20
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英国を世界的な技術超大国にするための新たなデジタル戦略
- 本文:
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(2022年6月13日付、デジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)の標記発表の概要は以下のとおり)
このほど発表された新たな英国デジタル戦略は、政府全体の技術とデジタル政策を1つの統一ロードマップにまとめ、デジタル技術、基盤構造、データが今後数年間の経済成長とイノベーションを促進することを確かなものとする。この計画は、新たな雇用、スキル、サービスにつながるもので、英国全体が利益を享受し、レベルアップさせるものである。
この一環として、技術リーダーを新設のデジタルスキル評議会に集め、スキル・ギャップへの対処や、人工知能(AI)などの将来技術の強化に不可欠な英国の大規模コンピューター処理能力の検討を行う。
最近の算定では、2020年を超えて今年これまでに、英国の技術系新興企業・規模拡大により120億ポンド以上のベンチャーキャピタル資金が確保されており、これは2020年総額を超えている。これにより、年初来に技術系新興企業によって確保された資金調達額で、英国は米国に次ぎ、中国を凌駕している。
政府が2017年に最初のデジタル戦略を開始して以来、英国の技術セクターは活況を呈しており、経済全体の2.5倍以上の速さで成長している。
昨年、新たな技術系ユニコーン(10億ドル相当の民間企業)が11日毎に創設され、2017年以降英国のユニコーン数は2倍以上になった。欧州を代表するデジタルハブとして、英国の技術系セクターは、2021年に、どのEU諸国よりも多くの民間資本を調達し、より多くの公開上場があった。
上記新戦略は、これらの成功に基づいて、より革新的・包摂的で競争力のあるデジタル経済を成長させ、英国全土の消費者にとってより高度なスキルを伴う雇用とより適切な選択肢を創出する。
推定によると、デジタル経済を支援・強化する政府のアプローチにより、英国の技術セクターの年間GVAは2025年までにさらに415億ポンド増加し、さらに67万8,000人の雇用を創出する可能性がある。
上記計画は、持続的なデジタル成長に不可欠な次の6つの領域にわたる政府目標を確固たるものにする。
▽基盤構造
世界クラスのデジタル基盤構造と、投資・イノベーションの両方を促進しながら市民を保護する寛容で成長親和性の規制制度を展開する。
▽アイデアと知的財産
研究開発を通じてイノベーションを刺激し、人工知能、半導体、量子コンピューティングなど、将来技術に関する英国の専門能力を高める。
▽スキルと人材
学校から生涯学習までのすべての段階で経済が必要とするデジタルスキルを養成し、世界中から最も優秀な頭脳を引き付けるための包括的なビザを使用して、技術人材のパイプラインを強化する。
▽デジタル成長の資金支援
年金基金を含む英国の資本を英国のスケールアップ企業に投資して、長期的な成長支援を奨励する。また、Innovate UKと英国ビジネス銀行を通じてのイノベーション支援を主導する。
▽全国的なアプローチ
すべての地域の企業が最新の技術を採用し、強力なデジタル経済のメリットを全国拡散するよう支援する。
▽グローバル・リーダーシップ
自由と開放性を中心とした国際的なデジタル貿易と技術ガバナンス・システムでのコラボレーション。 [DW編集局]