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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 科学技術部(MOST)
- 元記事公開日:
- 2022/08/09
- 抄訳記事公開日:
- 2022/10/21
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中国政府が若手研究者の負担軽減措置を発表
- 本文:
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最近、中国の科学技術部、財政部等の5部門は、若手研究者の関心に焦点を当てた「若手研究者の負担軽減のための特別措置に関する通達」を共同で発表し、一連のハード・ソフト両面の対策を講じた。
国家重点研究開発計画のプロジェクトにおいて、40歳以下の責任者と主要担当者の比率を20%に引き上げ、中央レベルの公益科学研究機関と中央省庁直轄の高等教育機関の基礎科学研究費の内、若手研究者への資金助成の比率を概ね50%以上とし、若手研究者は、勤務時間の5分の4以上を研究に充てられるようにする。
2018年、科学技術部、財政部、教育部、中国科学院は、研究者の負担を軽減する特別措置を共同で発表し、全国展開した(負担軽減措置1.0)。さらに2020年、科学技術部は財政部、教育部、中国科学院と共同で、「研究者の負担軽減とイノベーション活性化のための特別措置」(負担軽減措置2.0)を発表、実施した。
若手研究者は、科学技術イノベーションの新たな原動力である。中国科学技術協会イノベーション研究院が発表した「中国科学技術人的資源発展研究報告(2020)」によれば、2019年末時点で、科学技術人材のうち、39歳以下が占める割合は78.39%に達している。
科学技術部政策法規イノベーションシステム構築局の副局長、湯富強は、「中央人材工作会議(central talent work conference)と科学技術体制改革3年計画の精神を実行に移す。成長の機会が少ない、評価が頻繁に行われる、事務負担が重いなど、若手研究者が直面する不合理な負担に焦点を当て、若手研究者が研究に注力できるよう保証し、そのイノベーションの潜在能力と活力を十分に活かせるよう、科学技術部、財政部、教育部、中国科学院、自然科学基金委員会の5部門が連携し、特別措置(負担軽減措置3.0)を共同で提出した」と述べた。
負担軽減措置3.0では、率先行動、成長機会の増加、評価の頻度低減、研究時間の保証、心身の強化の5つの行動を提案している。
期間は1年間であり、3段階に分けて行われる。
・2022年9月末まで:徹底実践後、状況を確認し、行き詰った点を明らかにする
・2022年12月末まで:各部門、各地方、各単位(機関、企業)毎に対策を完成させる
・2023年6月末まで:対策を全面的に実施し、負担軽減措置の効果が上がるようにする [DW編集局]