[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2022/09/14
抄訳記事公開日:
2022/10/31

DARPA、機密扱い業務への中小企業の参加促進プログラムを開始

DARPA Taps New Small Business Innovation Sources for Classified Efforts

本文:

(2022 年9月14日付、国防高等研究計画局(DARPA)の標記発表の概要は以下のとおり)

国防総省(DOD)は、複雑で機密扱いの課題に対する革新的・創造的な解決策を模索しているが、その作業を許可された限られた企業群にしかアクセスできない現状にある。企業が機密業務を行うためには、施設・従業員ともにセキュリティクリアランスを得る必要があるが、クリアランスを受けるには、それを正当化するための機密扱いの作業を要求する契約を結んでいる必要がある。現在のこの方式が、DODの機密扱いの研究開発への、新しい企業やアイデアの導入を妨げている。

DARPA は、これまでDODと機密の研究開発業務を行っていなかった企業から革新的な技術を取り込むことを目的として、Bringing Classified Innovation to Defense and Government Systems(BRIDGES)プログラムを発表した。本プログラムは、イノベーターと機密扱いの困難な問題を直接結びつけることで、解決策の開発を支援するものである。

BRIDGESは、これまでDODと業務関係のなかった企業に対して、DODが関心を持つ特定テーマに関する政府支援のコンソーシアムへの参加を呼び掛ける。DARPAはコンソーシアムメンバーのセキュリティクリアランス取得を支援し、メンバーがレベルに応じた機密情報について、政府職員とのやり取りができるようにする。さらに、メンバーが指定の場所で機密作業区域とネットワークにアクセスし、機密作業を行うことができるようにする。

こうした交流を可能とする目的は、DARPAと国防総省が関心を持つ機密扱いの課題について企業に情報を提供し、企業がそれらの問題に対する革新的解決策を開発できるようにすることである。コンソーシアム参加企業の最終目標は、機密プログラムにおいて政府に対してその価値を証明し、機密プログラムの契約を締結して、コンソーシアムから「卒業」することである。

BRIDGESパイロットイニシアチブは30か月間で、コンソーシアムに選ばれた企業には12か月毎に5万ドルが提供される。詳細な募集要項は10月にwww.SAM.govで公開され、具体的なテーマ分野は追って発表される予定である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]